シャイニング ネタバレ。 映画『シャイニング』ネタバレあらすじと考察。結末に向かい父親はなぜ狂ったか解説

【映画】シャイニング ネタバレ感想~スタンリー・キューブリックの傑作ホラー!ジャック・ニコルソンの狂気の表情が忘れられない。

シャイニング ネタバレ

主要人物紹介 ジャック・トランス(演:ジャック・ニコルソン) ダニーの父親。 元教師で現在は作家志望。 生活費を稼ぐため、冬季閉鎖されるオーバールックホテルの管理人となった。 酒癖が悪いらしく、原稿を散らかしたという理由で幼いダニーの肩を脱臼させケガをさせてしまった。 本人はそれを悔いて断酒しているが、アルコール中毒者で家庭内で暴力を振るっていた事が暗に描写されている。 ホテルの狂気に飲みこまれ妻子を襲うようになるが、実は当初から 「ホテルに初めて来た気がしない」「どこに何があるかも知っている気がする」と口にしており、最初からホテルに呼ばれていたような描写がある。 ウェンディ(演:シェリー・デュヴァル) ジャックの妻。 喫煙者。 見るからに神経質そうな出で立ちをした華奢な女性。 当初は徐々に変貌してくジャックに怯えながらも夫のことを支えていたが、237号室に入ったダニーが首にケガをした状態で現れたのを見て、「あなたがやったのね!」とヒステリックにジャックを責め立ててしまい、情緒不安定に陥っていたジャックを完全に追い詰めてしまった。 その後、完全に狂人と化したジャックに襲われパニックになりながらも、子供を守るため、ホテルから逃げ出すことを決意する。 彼女のジャックに追われている最中のヒステリックな叫びや真に迫った演技は、人によってはジャック・ニコルソンの狂気の演技以上の恐怖を感じることだろう。 ダニー(演:ダニー・ロイド) ジャックの息子。 シャイニング(輝き)という特別な力を持つ少年で、幽霊の様な存在を知覚できる。 また、自分の指を折り曲げながら 『トニー』と呼ぶ誰かと会話ごっこをするクセがあり、彼いわく、トニーがこれから起こる未来の出来事を夢で教えてくれるのだという。 トニー 映画と原作では正体が違う。 原作では明確に正体が明らかになるが、映画では家族は『トニー』のことを、ダニーの イマジョナリー・フレンド(空想上の友達)だと思っている。 また、お腹の中に住んでいるというトニーは母親のことを「トランスの奥さん」と他人行儀に呼び、口調や声色も変わる。 が、トニーがダニーの一人二役(別人格)なのか、それとも何か別のものがとり憑いているのかは、あえてぼかされている。 ハロラン(演:スキャットマン・クローザース) ホテルの料理長を勤める黒人のおじさん。 初対面でウェンディたちしか使っていない「先生」という愛称でダニーを呼んだが、これは彼もダニーと同じく「シャイニング(輝き)」を持つ人物であることから。 彼の祖母も同じ能力者だったようで、口を使わずにテレパシーで会話することが出来たらしい。 ダニーの力を見抜き「ホテルにいるのは絵本の中の絵と同じ」とアドバイスをくれる。 が、 「237号室には絶対に近づくな」と警告する。 原作から最も役回りが改変された人物であり、原作では主要人物の一人だが、映画ではぶっちゃけやられ役。 中盤以降、ダニーからのテレパスを受け取り、遠く離れた実家からわざわざダニーたちを救いにやってくるものの、ジャックにすぐに殺されてしまった。 彼が乗ってきた雪上車のおかげで2人は脱出できたとはいえ、悲惨すぎる結末である。 登場する幽霊 双子(演:リサ・バーンズ/ルイーズ・バーンズ) 映画で最も有名にして印象的な幽霊。 幾度もダニーの前に姿を現し「一緒に遊びましょう」「ずっとずっと(and ever... )」と囁いて去っていく。 彼女たちの正体は、 前任者・グレーディーに斧で惨殺された2人の娘。 後述するグレーディーの話によれば、彼女たちは当初からこのホテルのことを嫌っており、どちらかがマッチで火をつけようとしたらしい。 そのことで怒りを買って殺害されてしまったようだ。 (ダニーも彼女たちの殺害現場らしきものを幻視している) ロイド(演:ジョー・ターケル) ダニーに暴力をふるったと誤解され、追い詰められたジャックの前に突如現れたバーテン。 禁酒していた彼に酒を注ぐも、 「あなたの(お金)は通用しません」「店主からの命令で」といって、なぜか代金はとらない。 果たして、この酒の対価とはなんだったのだろうか。 なお、初対面なはずなのにジャックが当然のように彼の名を知っていたこと、ウェンディにはその姿は一切見えていなかったことから、ジャックの妄想中の人物と考えることもできる。 ちなみに、ロイドに再び会った時ジャックが言った 「わたしを噛んだ犬の毛(Hair of the dog that bit me)」とは、犬に噛みつかれた傷を治すには、その犬の毛をつければいいという迷信があり、そこから「迎え酒」という意味が込められた言葉。 最初に会った時のお酒で二日酔いだから、同じのをくれ・・・みたいな意味だと思われるが、この字幕だとちょっとわかりづらい。 グレイディ(演:フィリップ・ストーン) パーティー会場で配膳係をしていた男性。 だがその正体は、 1970年に冬に、妻子を殺し猟銃で自殺したはずの管理人。 (ジャックは新聞で顔を知っていたためすぐに正体を見抜いた)。 ジャックに対し、 「あなたはずっとここの管理人だった」と謎の言葉を残し、その後もウェンディとダニーを殺すよう促すなど、ホテル側の悪意となって登場する。 237号室の女 絶対に入るなと言われていた部屋にいた女。 ジャックが様子を見に行った際にはバスタブから美女のオールヌード(!)姿であらわれ彼を誘惑したが、キスの後にはぶよぶよの腐乱死体&老婆の姿へと変わり、ひたすら爆笑していた。 原作では過去、この部屋に若い男と泊まり、薬で死んだ女性の幽霊となっている。 ウェンディが逃げ回るシーンで、とある部屋にいたおっさん2人組。 不気味な熊の着ぐるみを着た男にタキシード姿の男性が押し倒されており、さらによく見れば熊の着ぐるみは お尻の部分だけがでているなど、明らかに わんわんおしていたことが解るシーンだが、原作にはこういったシチュエーションは存在しない。 原作に登場するのは 「犬の着ぐるみを着た男」。 さらに原作ではパーティーのシーンでバイセクシャルである初代支配人の男性が登場するため、モデルは恐らくその2人だと思われる。 結末は? 雪に閉ざされ、完全に孤立してしまったホテル。 ダニーの声を感じとり駆けつけたハロランも殺され、追い詰められてしまう。 しかしダニーは迷路庭園に逃げ込み、途中で、 来た道を自らの足跡を辿って戻り隠れることで、見事に父親を撒く。 迷路から脱出したダニーは母親とともにハロランが乗ってきた雪上車で脱出し、取り残されたジャックは迷路の中で凍死してしまう。 最後に、ホテルのロビーに飾られている古い写真がアップになる。 モノクロの写真には、大勢の客に囲まれて笑うジャックの姿があった。 しかしその写真には、 「1921年7月4日 舞踏会」と書かれていた・・・。 ラストの意味は? 解釈としては2通り。 「迷路で死亡したジャックが、幽霊ホテルの一員として永遠に捕らわれてしまった」ことを表すもの。 もしくは、 「かつて1921年に、ジャックとそっくりの男が本当に管理人として存在しており、ジャックはその生まれ変わりだった」というもの。 後者の説は、序盤からジャックがホテルについて知っているような描写と、グレーディーの「あなたはずっとここの管理人だった」というセリフから来るもの。 この場合、最初からホテルへと誘われていた可能性があり、彼の死は運命付けられていたものだともいえる。 ただ、ホテルの呪いであっても前世からの縁であっても、無残な死であることに変わりはないかもしれないが。 妄想か、呪いか。 All work and no play makes jack a dull boy "仕事ばかりで遊ばない" "ジャックは今に気が狂う" 序盤では、元々このホテルが建っていた場所はインディアンの墓地だったりと古くから曰く付きの土地であったことを匂わせており、「呪いのホテル」が父親を狂気に駆り立てていくホラーな物語にもとれる。 が、作家としての仕事が上手くいかず、アルコール中毒により暴力をふるってしまったことで家庭内にも不和があり、雪に閉ざされ完全なクローズドサークルになりつつあるホテルで、以前管理人だった男が殺人を犯したという体験談に自らを重ね、 妄想により狂人と化した・・・というお話にすることもできる。 元々幽霊がいる割りにホテル自体は盛況(大統領や映画スターも泊まりにくる)であることや、冬季休業という状態でなければ異常が起きないことから、全ては彼の頭で起きている出来事という解釈も可能だ。 (ただしその場合、妻・ウェンディが見た数々の幽霊は何だったのか、ということに説明がつかなくなるが) これが単なるキャビン・フィーバー(長期に渡る閉所での生活で起こる恐怖症)なのか、それとも悪霊たちによる呪いなのかは・・・各々が想像して紡ぐ物語なのだろう。 不気味なホテルのデザインが凄い 主人公一家が過ごすオールバックホテル。 美しい景観に、3人で住むには広すぎる豪華なホテルだが、今作では普通の人間のような姿で登場することが多い幽霊たちに代わり、このホテルそのものが秀逸な 「物言わぬおどろかし役」となっている。 序盤に登場し、ジャックが原稿を書いている真後ろに鎮座する、 真っ赤な血が大量に流れ込んでくるエレベーター。 クラシカルなパーティー会場と雰囲気がガラっと変わる、ジャックが前任者の管理人と語り合う場として使われた、異界のような 真っ赤なトイレ。 237号室の 緑色のバスタブ・・・。 幾何学模様が妙な不安を駆り立てる廊下など、ただのホテルなはずなのにどこかおかしさを感じさせる色調やデザインは、おぞましくも心惹かれるものになっている。 鏡越しの演出について 序盤から、父親のジャックは鏡越しに映る場面が非常に多い(まだ狂気に陥る前にウェンディと会話するシーンや、消防車を取りに来たダニーを相手にする時など)。 「REDRUM」が 「MURDER(殺人者)」になるという、彼の内面がどんどん狂気に陥っていくことへの暗示だと思われるが、唯一の例外が、前任者のグリーディーとトイレで会話するシーンである。 この場面では 2人が会話している時は、たくさんある鏡に彼らの姿は映っていない。 また、死んでいるはずのグリーディーが鏡に映っているかジャックが確認するところも、鏡にカメラは向いていない。 この2人の会話が完全に現実から切り離されているのか、それとも、 ジャックの内面の願望・・・わずらわしい妻や息子を排除したい、という感情を表す鏡こそクリーディーだった、そういう暗示なのだろうか。 119分版と143分版の違い 現在、ソフト版では「119分版」と呼ばれる短縮バージョンのものが発売となっている。 これは143分版と呼ばれるものから、序盤の一家がホテルへくるまでのやりとりなどが省略されているものなので注意が必要。 2017年1月23日現在、シャイニングはhuluにて字幕版が配信されているが、こちらは 143分版となっているので、カットされているシーンが見たい方はDVDレンタルより配信での視聴をおすすめする。 最初観た時は、ジャック・ニコルソンのあの片側だけ禿げ上がった(?)左右非対称な感じとか、徐々に目つきが変わり、ただ見ているだけなのに狂気じみていくところが凄い怖かったんですが、今みると奥さんも 結構怖いという・・・。 痩せこけているような頬に、目だけがぎょろっとしているところとか、パッケージのシーンのヒステリックぶりとか・・・ホテルの怖さも勿論ですが、今日の評価は役者陣の演技力の賜物であることに、改めて気付きました。 こういうホラーが日本でも増えてくれたら嬉しいなぁ。

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映画「シャイニング 」ネタバレあらすじと結末・感想|起承転結でわかりやすく解説!

シャイニング ネタバレ

シャイニング原作と映画のネタバレや内容の違いは? そういや映画『シャイニング』見たよ! 普通に面白かったけど、構図や映像がめちゃ綺麗だった 双子が出てくる廊下のシーンとかめちゃ引き込まれた 取り敢えず、超有名なあのシーンが見れて満足😊 — かっつん hatiware000 天才映画監督スタンリー・キューブリック初のホラー作品であり、原作者は世界中で知られる天才ホラー小説家スティーブン・キング、そんな2人の天才が作り出した名作映画が『シャイニング』です。 当初、小説シャイニングの映像化をする監督が著名なキューブリックに決まった時、キングはかなり喜んだそうですが映画が完成し鑑賞した時には大変怒っていたそうです。 自らの作品に強い思い入れがあるキングにとって、キューブリックの強い作家性で伝えたかったメッセージがあまり観客に伝わっていないと感じたようですね。 こだわりが強い天才2人が、1つの何かを造るというのはとても難しいのかもしれません。。。 』等多数あります。 猛吹雪に閉ざされたホテルで狂気にとらわれた男が家族を惨殺しようとして。。。。 という大まかな流れはほぼ原作通りです。 映画のストーリーの描かれ方 まず、ダニーの不思議な能力「シャイニング」や、同じ能力を持つ黒人料理人ディック・ハロランも映画ではあまり効果的には取り上げられていません。 不思議な力であるシャイニングの説明がほとんど無いんですね。 仕事のプレッシャーや孤独に耐え切れずジャックが自ら発狂したともとれる曖昧な描写がなされています。 ホテルが間接的にジャックを狂気に導く描写は少しありますが、ホテル自体に圧倒的存在感が無いため、 観客はジャック自身の仕事がうまくいかない等のストレスで狂ってしまったと感じます。 原作のストーリーの描かれ方 原作ではジャック・トランスを「善良・小市民的な人物である」という部分が強調されていて、アルコール依存症にも自ら罪悪感を抱いて苦しむ人物として登場しています。 そして、ダニーとディック・ハロランが持つ不思議な能力「シャイニング」が大きな役割を持って描かれています。 邪悪な意志をもつ巨大な存在であるホテル自体が、過去の出来事なども含めて圧倒的な存在感をもって描かれ、更にホテルの邪悪な意志がジャックを狂気へと導いていきます。 妻ウェンディーと息子ダニーが、ジャックが狂ってしまったのはホテルのせいだと理解しています。 映画では理解しているかどうかは描かれていないので不明。 なので妻と息子が逃げはしますが、ジャックが狂ってしまったのはホテルのせいだとわかっているのでジャックの良心を信じる気持ちはあるんですね。 adsbygoogle []. adsbygoogle []. ここからはクライマックスの両者の違いをご紹介致します! 衝撃のラスト!原作との大きな違いは何? 映画のラストではホテルは破壊されずジャックは息子ダニーを追いかけ迷路に入り、途中迷路に迷い込み朝、凍死しています。 原作のラストでは、ジャックとともにホテルそのものがボイラーの爆発で木っ端微塵に吹き飛んでしまいます。 ここまでの説明だと原作と映画、どちらもバッドエンディングだと思いますよね! ですが違うんです、原作でスティーブン・キングは 家族の暖かな愛を本当は描きたかったんです。 原作と映画のクライマックスの描かれ方の違い 原作では主人公のジャックは、ホテルの不思議な現象に終始圧倒されて数々の暴行を働くものの、最終的には善良な意思がホテルに打ち勝つ形で家族(ウェンディ、ダニー)を逃がそうとするんですね。 それに加え、作中では誰も殺さずラストでは成長した息子を見守るというハッピーエンドが意図されています。 ジャックが狂気に走った理由の多くは霊的な存在による操作という、ファンタジー的な要素が強く、また家庭内暴力がアルコール依存症と同等の問題として描かれています。 故にそのラストにはダニーやホテルの黒人シェフ・ハロランらが持つ「シャイニング」が鍵となるのです。 ですが映画では不思議な能力「シャイニング」の説明がほとんどされないので、どこかスッキリしない方が多かったのではないでしょうか? そして原作では2人のその後まで描かれています。 メイン州のレストランでウェンディとダニーの訪問を受けたディック・ハロランは、父の死に涙するダニーを励まし、前を見るように諭して終わります。 映画ではジャックに殺されるディック・ハロランですが、原作では生き延びているんですね~。 ストーリーの違いはもちろん、全体の雰囲気まで違うような気がしますよね! 主人公ジャックは原作者スティーブン・キング自身だった? 原作者のスティーブン・キングはこの作品について、自身のアルコール依存症とその克服体験が色濃く反映していると語っています。 スティーブン・キングは悪い出来事を描くことで現実に起こらないようにしていたそうです。 小説家である主人公ジャックは自分自身の投影だったんですね。。。。 映画版シャイニングは素晴らしい映画だけど原作とは雰囲気が違うのかもね! 原作と映画を両方観た人の感想は? 2日前に買った映画シャイニングの感想を今さらながら書く。 一言で言うなら『怖かったけどシャイニングってなんだったの?』でした。 タイトルなのに、序盤に息子と料理長がシャイニングについて少し触れただけで、事件の解決には全然使ってなくて驚いた。 — リアリスト xniACrcEFvt4Jg2 10年ぶりぐらいに映画「シャイニング」を見たんだけど、物凄く引き込まれた。 とにかくビジュアルがすごい。 色づかいがキレイ。 とてもおしゃれ。 あと演技がすごい。 えっうそ、まじで眉そんな動く?? っていう感想。 来年公開の続編が待ちきれませんなー! — ようこ wolsis 映画シャイニングを観た感想 — 戸津阿もなこ tumanneee 映画シャイニングは素晴らしい作品です、観た人の感想もほとんど高評価でした。 ですが、凄かったけど腑に落ちない、父親ジャックがひどすぎ。。。 等、原作者スティーブン・キングの意図とは少し違う感想が目立ちます。 原作小説を読んでから映画を鑑賞したら、また違う印象を持つかもしれませんね。 com eigacom シャイニング映画と原作の内容ストーリーやラストの違いは!?について見てきましたが、いかがでしたでしょういか? ここまで大きな違いがあることに驚かれたと思います。 続編を観る前に、原作の内容ストーリーをネタバレ含みご紹介することで、より映画を楽しんでいただけるのではないでしょうか? 是非映画シャイニングも、もう一度観ることをオススメします! 私は数年ぶりに観ましたが、新たな発見もありとっても楽しかったです。 怖いんですけどね。。。。 最後に、ドクター・スリープを絶対に観に行こうという方、必ずシャイニングを予習してから行きましょう! も是非ご覧くださいね!.

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ホラー映画の金字塔!『シャイニング』のあらすじ・考察・続編情報をご紹介!【ネタバレ注意】 (2/3)

シャイニング ネタバレ

・ホラーと人間の狂気は紙一重 ・自分なりの結末を楽しみたい方におすすめ 映画「シャイニング」の作品情報 公開日 1980年12月13日 監督 スタンリー・キューブリック 脚本 スタンリー・キューブリック 出演者 ジャック・ニコルソン ジャック・トランス ダニー・ロイド ダニー・トランス シェリー・デュヴァル ウェンディ・トランス スキャットマン・クローザース ディック・ハロラン フィリップ・ストーン デルバート・グレイディ ジョー・ターケル ロイド 映画「シャイニング」のあらすじ・内容 冬の間閉鎖されるホテルに、管理人としてやってきたトランス一家。 そのホテルでは過去に管理人が家族を惨殺するという恐ろしい事件があり、そのためかホテルでの生活が始まると『不思議な事』が度々起こるようになりました。 3人しかいないはずのホテルで見かける人々、ホテルから逃げ出したい母子、ホテルに固執し狂い始める父・ジャック…。 なぜホテルで不思議なことが起こるのか、トランス一家の運命は…? ジャック・ニコルソンの名演で心霊よりも恐ろしい人間の狂気を感じるホラー要素、謎が謎を呼ぶミステリー要素があるような映画になっています。 Entertainment 登場人物とホテルについての紹介、ホテルでの生活、度々起こる不思議な現象、結末の展開までぽんぽん進んでいくので映画としてのテンポはとても良いのですが、テンポが良すぎるあまり説明不足な部分があり、謎が多く残ると感じました。 例えば、物語の舞台となる『ホテル』について、前管理人が家族を惨殺した『1970年の冬の悲劇』の話、ホテル着工時のインディアンとの話、映画終盤に映った舞踏会写真の話など様々な話が出てきてはいるのですが、結局どれがジャックに影響をもたらしていたのかは語られていません。 個人的にはジャックにそんなに良い印象は持っていないのですが、よく知らないはずのハロランを殺害したり家族を殺そうとする姿はあまりにも狂気染みているので、何かホテルにまつわる因縁のようなものがあるように思うのですが、どれが影響していたのかは不明のままです。 その他、ダニーやジャックが謎の女を目撃した『237号室』について、なぜ子供のダニーを両親が『先生』と呼んでいるのか、度々登場するグレーディーと双子について、ウェンディが見かけた着ぐるみとタキシードを着た男性についてなど、数多くの謎が説明のないまま残されています。 これらの残された謎のせいで、映画の結末として明確な答えがないように感じました。 人によって違った結末・考察を楽しめる、深読みすればするほど色々な結末を楽しめると考えれば面白い映画ではあるのですが、明確な答えを求めている方にとっては説明不足感が否めません。 人によっては最後まで「どうゆうこと!?」「ん?」と疑問が残ったまま終わってしまうような映画になっているので、ハッキリとした結末のある映画が好きな方には不向きな映画だと感じました。 Entertainment 先ほども申し上げましたが、個人的には物語の主軸となるジャックに良い印象が持てませんでした。 狂気に走る姿はそこまで問題ではないのですが、『ジャック』という人物についてかなり胸糞悪さがあります。 そもそも、ジャックが冬季閉鎖中の管理をするためにホテルにやってきたはずなのに、外部との連絡手段を失ったときに森林警備隊に無線で対応したり、地下の機械整備のようなことを行っていたのは全て妻であるウェンディでした。 その間ジャックは『仕事』と言ってタイプを打つだけ。 その仕事がうまくいっていないと、「サンドイッチでも持ってくるわね」と気にかけてくれるウェンディに「仕事の邪魔をするな!」と当たり散らす始末で、夫としても大人としてもかなり最低です。 そのくせ、映画終盤に「あの女(ウェンディ)が悪い」「おれの責任を考えたことがあるのか?!」「ここの管理を任されているんだ!」と言ったときには、「お前が言うな!」と言いたくなりましたね。 ホテルの狂気のためにこういう言動をしていたというのはあるのかもしれませんが、ホテル生活が始まった最初の方から、ホテル管理人としての仕事は全くしていませんよね。 さらにウェンディが「天気がいいから散歩でも行きましょうか」と誘ったときには、仕事をしたいからと断ったくせにダニーのおもちゃで壁打ちして遊んでいるし、ホテル生活を始める3年前にはダニーに手を挙げたという話も出ているので、最初からそういう無責任で家庭を顧みない人物のように感じました。 女性としてはそういったジャックの行動や人物像はかなり胸糞悪く、父としても旦那としても最低だなとしか思わず、主人公に同情したり共感したりする部分はほぼありません。 そのせいか、ホテルでの狂気に走っている姿も元々こういう人物だったのか、ホテルのせいでこうなってしまっているのかの判断がつきにくく、物語の邪魔になっているようにすら感じました。 Entertainment そんな最低な父とは正反対に、ダニーを守ろうとジャックにバットやナイフを向けて戦い続ける母・ウェンディはカッコよかったですね。 ジャックが斧を持って部屋に襲い掛かってきたときには、いち早くダニーを抱きかかえバスルームに逃げ込み、窓から何とかダニーを逃がすことができたが、自分は窓につっかえて出れない時に「逃げなさい!」とダニーに言っている姿。 ダニーを追ってジャックがバスルームから離れた後、自分も危険を冒しながらダニーを探しに屋敷内を移動し続けている姿は、母は強しと感じました。 そこまで尽くしたがために、仕事をしない、子供の面倒も見ない、自分勝手なあのジャックになってしまているので、献身的な態度が良いか悪いかと言われると良くないのかもしれませんがね…。 Entertainment 個人的にはダニーの着ているセーターと、三輪車でホテル内を爆走している姿がかわいらしくて、ホラー映画にも関わらず映画中にほっこりとしました。 子供らしいかわいらしいデザインのセーターが多く、きょとーんとした幼さの残る表情と共に映るセーターがとても印象に残ります。 特に好きだったのは、父・ジャックに抱きかかえられながら話しているシーンで着ている『ミッキーのセーター』と、その後一人遊びをしている時に着ている『APOLLP USA』と書かれたロケットのセーターです。 シーンとしてはホラーや重さのある雰囲気なのですが、セーターの子供らしさとアメリカ感が強く出ているデザインのおかげで、怖さや重さを感じず、ほっこりとしながら見守ることができました。 ダニーがホテル内で一人遊びするときには、三輪車に乗ってホテル内を爆走しているのですが、そのシーンのカメラの高さやなめらかな動きのおかげで、三輪車とは思えないかなり臨場感溢れるダイナミックな映像になっています。 大人になった今では体感できない視線の高さ、スピード感を楽しめるので、画面酔いしやすい方でなければ、ぜひじっくり見て頂きたいおすすめのワンシーンです。 シャイニングでは、ホラー映画でありながらそういったダニーのかわいさを楽しめるような、ほっこりとした部分もある映画なので、ホラー映画が苦手という方でも比較的楽しみやすい映画だと感じました。 Entertainment シャイニングでは、本気で怖がらせに来ているのか笑わせにきているのか分からない、コメディーシーンが多いと感じました。 例えば、シャイニングのパッケージ画像・イメージ画像として利用されるドアの隙間から覗き込むジャックの姿。 「お客様だ!」とニカッと笑いながら顔をのぞかせるジャックは、ホラー演出なのでしょうか…。 当事者であるウェンディからしたら恐怖でしかないのでしょうが、映画として客観的に観ていると恐怖感というのは一切なく、笑わせにきているコメディにしか感じませんでした。 ウェンディが着ぐるみとタキシードを着た男性を見つけるシーンでも、自分たちしかいないはずのホテルで知らない人を見かけたという恐怖はあるのかもしれませんが、映像としての恐怖は全くありません。 むしろ、「見つかっちゃった?」と言わんばかりにひょっこりと壁から顔を出している姿はなんともシュールでしたね。 一番の笑いどころは『凍るジャック』。 階段から落下した際のケガ、寒さ、疲れ、家族に見捨てられた悲しみなど、色々なことがあってあのまま凍死してしまうのは話の流れとして自然ではあるのですが、あの凍ったジャックの死体は映さなくてよかったのではないかと感じました。 時代的なものかどうしても死体の再現に限界があり、演出的にもコメディ映画のような効果音・映し方をしたために、笑いどころでしかありませんでしたね。 監督が真剣にホラーとしてつくっているのか、コメディ要素も意識してつくっているのかは分かりませんが、真面目なシーンで笑いどころのある演出が、映画『マスク』に似た雰囲気があると感じました。 マスク好きな方には気に入るコメディ感だと思うので、ぜひチェックしてみてください。 Entertainment 先ほどから何度も申し上げているように、お化け・オカルト的な怖さはこの映画には一切ありません。 設定としては一応オカルトな要素があるのですが、演出のせいか説明不足のためか、まったくホラーや怖さは感じませんでした。 むしろコメディに感じる部分があるくらいなので、通常のホラー映画を求めている方には不向きな映画かもしれませんね。 ただ、ジャック・ニコルソンの演技は怖かったです。 凍るジャック、扉を破るジャックなど、結末に近付くにつれてややコメディ感が強くなるのですが、映画前半の狂い始める頃のジャックの『表情』の変化がすごくて、そこは怖いと感じました。 特にバーカウンターのような場所に座った時、気だるそうな表情からゆっくりと笑顔になっていくシーンは個人的に一番怖かったです。 Entertainment 映画中で気になった言葉、知らなかった言葉について調べてみました。 イギリスの映画ということで日本ではあまり馴染みのない表現や言葉が多いですが、それらの意味を理解しておけば物語への理解も高まるので、気になる部分があった方はぜひチェックしてみてください。 キャビン・フィーバー 僻地や狭い空間で生活、長期間閉じこもることで生じる情緒不安定のこと。 一種の閉所恐怖症のことですが、閉所自体が苦手・怖いというわけではなく、閉所に『長期間』閉じこもることでストレスを感じたり、感情の起伏が激しくなったりする症状のようですね。 ドナー隊 映画内で「雪に閉じこめられひと冬を過ごし、生きるために人肉を食べた」と説明がありますが、これは1846年~1847年冬にシエラネバダ山脈で実際にあった出来事だそうです。 シャイニングの映画とは関係なさそうな出来事なのに、なぜ映画序盤にドナー隊についての話がでたのでしょう…。 わたしを噛んだ犬の毛 『迎え酒』のことを言います。 噛みついた狂犬の毛を取ってつけるとその傷が治るという迷信から、「二日酔いだから酒を飲んで治そう」「昨日飲んだ酒と同じものを」という意味として使うようですね。 Entertainment ジャックやダニーがホテル内で出会う『存在しないはずの人々』、ジャックが『狂気に走る理由』は『孤独なホテルの呪い』ではないかと個人的には思いました。 この映画で舞台となるホテルは着工前はインディアンの墓地で、工事中には土地を取り返そうとするインディアンとの争いがあったり、ハロラン曰く「長い年月の間に色んなことがあったろう」ということなので、かなり曰くつきなホテルになってます。 そんなホテルは長い年月をかけて一種の『付喪神(つくもがみ)』のようになっており、楽しい・寂しいなどの感情を持ち、人間と同じように冬の間の孤独に耐えられず、共に楽しく過ごしてくれる仲間を求めて、人間をホテルにずっといるように楽しい世界に招き、邪魔な人間は殺害するように誘導していたのではないでしょうか。 ジャックが見た存在しないはずの人々による舞踏会は、ホテルにとって『一番楽しかった頃の思い出』を永遠に再生している世界。 煌びやかな人々、魅力的な音楽、美味しい食事や酒が用意されている楽しい空間で、「ホテルの外(現実世界)よりもこの世界がいい」と思わせていたのかもしれません。 この世界にジャックを連れていき現実に帰りたいという想いを失くさせて、ジャックを永遠にこの世界の虜にしようとしていたでしょう。 Entertainment よく見てみると、ジャックの性格・言動・見ているものが変化しているそばには必ず鏡があるので、鏡に映ると理想的な世界と現実世界が入れ替わり、ジャックの人格も『現実のジャック』と『鏡の中のジャック』で入れ替わるのではないでしょうか。 現実のジャックが鏡の中の理想的な世界にいるときには、鏡の中のジャックが現実世界に出てきて、もう1度鏡に映ると現実のジャックが帰ってくるのだと考えられます。 237号室で美女とキスをしていたはずなのに、鏡を見ると肉体が腐り始めた老婆に変化していたことも、全裸の美女は『鏡の中の理想的な世界の住人』で、鏡に映ったことで『現実世界の姿(死んだ時の姿)』に変化してしまったと考えれば納得がいきます。 その後、部屋に帰ってきた直後のジャックは穏やかでウェンディに優しく話しかけているが、ベッドで話している時にはキツイ口調でウェンディを罵り部屋を後にしたことも、どちらもそばには鏡があるので、その短期間で鏡の中のジャックと現実世界のジャックが入れ替わったのではないでしょうか。 つまり、ホテルから出ようとする家族を殺そうとしているのは『鏡の中のジャック』。 鏡の中のジャックはあくまでも『ホテルにとって理想的なジャック』なので、不要な家族は排除し、ジャックだけを虜にしようとしているのだと考えられます。 Entertainment ウェンディやダニーは無事なのにジャックだけ狂気に走るのは、『ジャックが支配人の生まれ変わり』だからだと考えられます。 映画最後に映る「ジャックがいる古い舞踏会の写真」、洗面所での会話でグレーディーが「あなたこそが管理人。 ずっと昔から」と言っているのは、ジャックが初代支配人の生まれ変わりであることを表しています。 さらにグレーディーは続けて「私もずっとここにおります」と言っていることから、グレーディーも支配人の生まれ変わりで、ジャックとして生まれる前の『前世』であると考えられます。 前は管理人であったはずのグレーディーが「自分は管理人ではない」「そんな記憶はない」と言っていたのは、現管理人は生まれ変わったジャックなため、不要な前管理人としての記憶はホテルに消されているのではないでしょうか。 家族についての所在が不確かな点についても、ホテルが求めているのはあくまでも「支配人・管理人」だけであるため、不要である家族の記憶も排除、もしくは改変しているのかもしれませんね。 ジャック・グレーディーなど、支配人の生まれ変わりを何度もホテルに呼び込んでいるのは、ホテルにとって支配人というのは『父』のような存在だからではないでしょうか。 ホテルにとっては唯一の家族。 そんな家族を永遠に自分のもとに縛り付けるために、何度も何度も呼び込んでは、鏡の中の世界に閉じこめているのかもしれません。 Entertainment 双子が度々登場しているのは『管理人の家族は鏡の中の世界にいない』『現実世界の幽霊と鏡の中の住人は違う』ということを表しているのではないでしょうか。 この双子の少女たちを現実世界にいるダニーは目撃していますが、鏡の中の世界を出入りしているジャックは目撃していませんよね。 つまり、この双子はあくまでも現実世界にいる『幽霊』のようなもので、シャイニングの力を持つダニーにしか見ることはできませ ん。 そして、ジャックが『鏡の中の世界』で双子を見かけていないということは、ホテルにとって管理人の家族は不要で、あくまでも『管理人本人』しか必要ではない、管理人しか鏡の中の世界に招き入れないということが分かります。 だからこそ、邪魔者である管理人の家族はさっさと殺害させ、管理人だけ鏡の中の世界には招き入れているのでしょう。 殺害された家族は鏡の中の世界に招かれることなく、幽霊として現実世界をさまよっているのだと考えられます。 Entertainment ダニーはシャイニングの力で幽霊を見ることができ、ジャックは鏡の中の世界の人々を見ることが出来ますが、見えるはずのないウェンディが最後に着ぐるみとタキシードを着た男性を見ているのは、『実はシャイニングの力を持っていた』ことを表しているのではないでしょうか。 同じくシャイニングの能力を持っているハロランが「シャイニングは他にもいるけど気が付かないか信じていないだけ」と言っていることから、ウェンディはシャイニングの力を持っていたが今まで気付いていなかった、信じていなかったのだと考えられます。 しかし、夫の狂気じみた行動、自分や息子の危険に、火事場の馬鹿力のように第6感が目覚めたのかもしれません。 あの着ぐるみとタキシードを着た男性については、映画中に何の説明もないため詳細は不明ですが、よく見ると着ぐるみの方のお尻部分が開いている点、ベッドでモゾモゾとしている点から、昔ホテルを利用していたカップルなのかもしれませんね。 シャイニングを『心霊・オカルト要素のあるホラー映画』として観ようと考えている方にはおすすめできませんが、心霊的・グロテスクな描写の少ないホラー映画をお探しの方、人間の狂気を感じる映画がお好きな方、自分なりの結末を楽しめるミステリー要素を求めている方には、かなりおすすめな映画だと感じました。

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