芍薬 甘草 湯 副作用。 芍薬甘草附子湯(シャクヤクカンゾウブシトウ)

副作用モニター情報〈293〉 こむら返りに対する芍薬甘草湯の適正使用

芍薬 甘草 湯 副作用

漢方薬と副作用 漢方薬といえば「副作用がない」と思っている人がいます。 しかし、実際にはそうではなく漢方薬であっても副作用が存在します。 ただし、西洋薬に比べれば漢方薬は副作用が少ないです。 漢方薬による副作用の多くは「体質に合っていない漢方薬の服用」によるものです。 漢方薬は患者さんの体質を判断した上で投与されます。 そのため、当然ながら患者さんの体質と漢方薬が合っていなければ、副作用が発生する確率も高くなります。 例えば、漢方薬による注意すべき副作用として以下のようなものがあります。 むくみや胃腸障害は理解できると思いますが「間質性肺炎」、「偽アルドステロン症」、「ミオパシー(低カリウム血症)」は一般的でない言葉であるため以下に説明します。 ・間質性肺炎(かんしつせいはいえん) 肺は呼吸をするために重要な器官です。 肺は空気を取り入れるためにスポンジのようになっており、息を吸うと肺が膨らみ、息を吐き出すと肺が縮むようになっています。 肺には酸素と二酸化炭素を交換するための肺胞が存在します。 この肺胞と細かい血管が絡み合うことによって酸素や二酸化炭素などのガス交換が可能となります。 この時、これら肺胞や細かい血管を取り囲んでいる組織として 間質があります。 そして、この間質に炎症が起こっている状態が 間質性肺炎となります。 前述の通り、肺はスポンジ状になっています。 しかし、間質性肺炎によって肺に炎症が起こると肺が硬く縮んでいきます。 これを、「肺の繊維化」と表現されます。 これによって、膨らんだり縮んだりする肺の運動が困難になります。 その結果、間質性肺炎の症状が進行すると呼吸困難や呼吸不全となって死に至ります。 なお、間質性肺炎は肺の繊維化が進むことから肺繊維症とも呼ばれています。 間質性肺炎は死亡率が高い疾患です。 ・偽アルドステロン症 生体内のホルモンとして アルドステロンと呼ばれる物質があり、この物質は 血圧上昇や血液中のナトリウム濃度の上昇に関与しています。 ナトリウムは高血圧と関係しており、ナトリウムを体内に溜める作用をするアルドステロンは血圧上昇に関わっています。 また、アルドステロンはナトリウムを体内に留める作用とは逆に、カリウムに対してはどんどん体外へ排泄する働きがあります。 これによって、低カリウム血症に陥ります。 このように、体内に存在するアルドステロンと呼ばれる物質の量が多くなってしまう病気を アルドステロン症と呼びます。 ただし、中にはこのアルドステロンの分泌量が多くなっていないにも関わらず、アルドステロン症のような症状に陥ってしまうことがあります。 このとき、偽りのアルドステロン症として 偽アルドステロン症と呼ばれます。 つまり、偽アルドステロン症ではアルドステロンに関係なく「体内のナトリウム濃度の上昇」や「カリウム濃度の減少」が起きています。 この偽アルドステロン症の原因ですが、 グリチルリチンと呼ばれる成分によるものであるとされています。 このグリチルリチンは 甘草(かんぞう)という生薬に多く含まれています。 甘草は葛根湯や芍薬甘草湯など多くの漢方薬に使用されています。 甘草が含まれている漢方薬を複数服用した場合、グリチルリチンが蓄積して偽アルドステロン症を引き起こしてしまう場合もあります。 ・ミオパシー(低カリウム血症) ミオパシーとは、 手足のけいれんや脱力感など「筋肉の萎縮によって力が入らない症状」を有する病気のことです。 この原因としては、低カリウム血症があります。 つまり、血液中のカリウム濃度が低くなることによって、筋肉に力が入らないミオパシーの症状を表すようになります。 前述の通り、偽アルドステロン症では血液中のカリウム濃度が減っていきます。 その結果として、低カリウム血症が引き起こされます。 そのため、偽アルドステロン症によってミオパシーなどの重大な障害を引き起こす可能性があるのです。 ・生薬と副作用 漢方薬はいくつもの生薬を一定の割合で混ぜ合わせたものであるため、副作用が表れるとしてもそれは生薬に含まれる成分が原因であると考えられます。 生薬によっては気を付けるべき副作用をもつものもあります。 例として、以下に気を付けるべき生薬と副作用、症状を記します。 生薬 副作用 症状 甘草(かんぞう) 偽アルドステロン症、 低カリウム血症 むくみ、血圧上昇、 筋肉のけいれん 麻黄(まおう) 動悸、頻脈 胸のドキドキ、胸痛 附子(ぶし) 心悸亢進、悪心 のぼせ、舌のしびれ.

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健康情報: 芍薬甘草附子湯(しゃくやくかんぞうぶしとう) の 効能・効果 と 副作用

芍薬 甘草 湯 副作用

過去5年間に当副作用モニターに報告のあった漢方によるグレード2以上の副作用は96例、105件でした。 偽アルドステロン症関連(偽アルドステロン症、低カリウム血症、血圧上昇、浮腫)48件、薬剤性肝機能障害23件、間質性肺炎10件、発疹・掻痒など21件、スティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)1件、アナフィラキシー1件、心不全急性増悪1件などでした。 また、漢方薬としては、芍薬甘草湯32件、抑肝散16件(抑肝散加陳皮半夏3件)、小青竜湯7件、半夏瀉心湯6件、清肺湯、補中益気湯各5件でした。 年代別では、90歳代10例、80歳代35例、70歳代36例、60歳代21例、50歳代13例、40歳代1例、30歳代5例、20歳代1例と70歳、80歳代に多く見られました。 また、飲み方として1日3回73件、1日2回34件、1日1回13件と1日3回で用量を多く服用している例が多く見られました。 これらの被偽薬の漢方製剤は全て甘草含有のもので、芍薬甘草湯(甘草6. 0g グリチルリチン240mg)が24件と半分を占めており、続いて抑肝散(甘草1. 5g)9件、小青竜湯(甘草3. 0g)4件、その他9種類で各1~2件でした。 偽アルドステロン症と血圧上昇に関しては1例以外芍薬甘草湯が被疑薬となっており、低カリウム血症に関しては、芍薬甘草湯8件、抑肝散9件その他は8製剤が各1~2件、浮腫に関しては芍薬甘草湯が4件と、小青竜湯2件、抑肝散加陳皮半夏(甘草1. 5g)1件でした。 重篤副作用疾患マニュアルよる偽アルドステロン症の解説 「偽アルドステロン症とは、低カリウムを伴う高血圧を示し、低カリウム血清ミオパチーによると思われる四肢の脱力と、血圧上昇による頭重感等が主な症状です。 初期症状としては、手足のしびれ、つっぱり感、こわばりで徐々に進行する四肢の脱力や筋肉痛に注意が必要で、その他全身倦怠感、浮腫、口渇、食思不振等と症状が見られます。 」 甘草の機序としては、甘草の主成分であるグルチルリチン酸がコルチゾールをコルチゾンに変換する酵素を阻害し、コルチゾールが過剰となり、ミネラルコルチコイド作用を発揮することにより生じます。 尿細管のミネラルコルチコイド受容体に作用してナトリウムの再吸収を促進させカリウムの排泄を増やすため、低カリウム血症を生じやすくなると考えられています。 偽アルドステロン症では、低カリウム血症や高血圧の症状を呈します。 発現期間としては、3カ月以内に発症したものが約4割を占め、女性(男性の2倍)や低身長・低体重で体表面積の小さい人、高齢者に生じやすく、利尿剤やインスリン使用患者では低カリウム血症を起こしやすく、重篤化しやすいので注意が必要です。 抑肝散による低カリウム血症 甘草による低カリウム血症は、含有するグリチルリチンがコルチゾールを変換する酵素を阻害し、増加したコルチゾールが尿細管の受容体に作用してナトリウムの再吸収とカリウムの排泄を促進するためといわれています。 甘草1g中に含まれるグリチルリチンは約40mg(実際は20mg位らしい)で、1日の上限値はグリチルリチン300mg(甘草として7. 5g)とされています。 ツムラでは、添付文書に示されている「漢方に含まれる混合生薬の乾燥エキス」の中で甘草が2. 5gを超える製剤12品目は、使用上の注意で「低カリウム血症に禁忌」としています(グリチルリチン注射剤での上限がグリチルリチンとして100mgのため)。 当モニターへの過去5年間での報告では、低カリウム血症は抑肝散9件、芍薬甘草9件、他7製剤各1~2件で発現しており、そのほとんどは抑肝散と芍薬甘草湯が占めています。 抑肝散はグルタミン酸系やセロトニン系などの神経伝達に対する調整作用が示唆されており、現在、認知症の周辺症状である幻覚や妄想、焦燥感などに、神経興奮を抑制する目的で多く処方されています。 また、配合生薬の釣藤鈎には、アルツハイマー病における神経細胞死の原因と考えられている、アミロイド蛋白の凝集抑制作用も示唆されています。 必然的に対象患者が高齢者となり、低体重の患者に1日3回漫然と投与されることも多く見受けられます。 また、在宅患者では定期的な採血が行なわれていないケースも多く低カリウム血症に気付きにくい点にも注意が必要です。 定期的にカリウムチェックを行ない、症状に応じて必要最低限の量で投与していくことが望ましいと思われます 症例)70代左視床出血にて入院。 抑肝散7.5g分3で開始となる。 5g分2に減量。 服用開始3か月後に下痢、嘔吐、全身の痛みあり低カリウム血症と横紋筋融解症の診断。 カリウム1. 1まで低下するもカリウム製剤注射、経口にてカリウム補給し改善。 本例では、低カリウム血症から横紋筋融解症にまで至ってしまいました。 抑肝散内服に加えて下痢、嘔吐などもあったことから低カリウムを助長したと考えられます。 このように他に低カリウム血症を来す要因が重なった場合など、低カリウム血症の進行に伴い筋脱力による転倒、致死性不整脈や横紋筋融解症にまで至る例もある事から注意が必要です。 症例)90代 女性 144cm 41kg 慢性心不全 狭心症、洞不全症候群あり。 フロセミド、エナラプリル、スピロノラクトンなどの併用あり。 認知機能低下による不穏に対して抑肝散7.5g分3で服用開始。 2か月後、カリウム2. 5と低カリウム血症認め、心不全増悪あり。 経口利尿剤、抑肝散等すべて中止し、ソルダクトン注、サムスカ、ハンプ、ステロイドミニパルス等の治療にて改善。 ベースに心疾患があり、高齢、低体重、利尿剤の併用もあり、抑肝散追加にて心不全増悪となりました。 このようにリスク因子が重なっている患者への投与ではより一層注意が必要です。 生薬組成だけをみると、原因とされる「甘草」は、芍薬甘草湯が6g配合に対し、抑肝散は1. 5gの配合であり、比較的少ないと言えます。 しかし、患者さんが高齢、低体重、服用が長期にわたる場合は、定期的な検査値のチェック、手足のしびれや脱力感、筋肉痛などに注意が必要です。 グリチルリチン製剤の重複投与に注意を 甘草などのグリチルリチン製剤は多くの医療用及び一般用医薬品や、甘味料として食品やタバコなど非常に広く利用されており、1日の摂取量を把握しにくいといわれます。 また、医薬品の中でも特に漢方薬、胃腸薬などで甘草含有に気づかないまま長期投与されるケースが多いことが以前から問題視されてきました。 症例 80代 172cm 41kg男性 慢性閉塞性肺疾患に対して清肺湯服用中。 夜間せん妄に対して抑肝散処方。 服用6日目 カリウム3. 1 12日目 カリウム2. 8 と低カリウム血症認めたため漢方薬を中止しグルコン酸カリウム服用3日でカリウム3. 6まで上昇。 今回の症例では高齢、低体重で、抑肝散(甘草1. 5g)、清肺湯(甘草1g)を併用(計グリチルリチン240mg)していました。 このように漢方薬を2種類さらにはもっと多く併用している例も見られます。 過去には偽アルドステロン症による低カリウム血症が原因となり、心室性不整脈や意識障害、ジギタリス製剤併用による心不全死亡例も報告されています。 現在、グリチルリチン製剤による偽アルドステロン症については広く知られていますが、実際にはその危険性に対する認識不足などから未だ重篤化する例が後を絶ちません。 重篤化を防ぐためにも、薬局からの積極的な情報提供を通じて医師や患者の認識を高め、必要な検査を実施するなどモニターをお願いしたいものです。 また、漢方薬の処方の7割が甘草を含有します。 必ず含有量を確認し、特に甘草湯(8g)や芍薬甘草湯(6g)、甘麦大棗湯(5g)など含有量の多いものは記憶しておく必要があります。 こむら返りに対する芍薬甘草湯の適正使用 過去5年の漢方による副作用の被疑薬として最も多く見られたのは芍薬甘草湯でした。 「こむら返り」は、筋肉に発生する強直性けいれんで、就寝中の発汗による水分喪失やミネラル不足で生じるといわれています。 芍薬甘草湯は、芍薬に含まれるペオニフロリンのカルシウムイオンの細胞内流入抑制作用と甘草に含まれるグリチルリチン酸のK+(カリウム)イオン流失促進作用による筋弛緩作用が、予防効果と頓服での即効的な効果(疼痛消失まで約3分)を示し繁用されています。 【症例】60代後半・女性、合併症に心疾患があり、フロセミド、スピロノラクトン、ジゴキシン、ワーファリンなど服用中。 「こむら返り」にツムラ芍薬甘草湯7. 5g(分3)連日の処方で、服用20日後の来局時、浮腫・体重増加(3週間で3㎏増)を訴え、水分貯留を疑い被疑薬を中止した。 中止後、体重は4㎏減少し元に戻った。 この報告は、高齢者で心疾患があり、利尿薬やジゴキシン、ワーファリンを内服中の患者に対しては、7. 5gの連日処方は明らかに過量であり、心不全の悪化や低カリウム血症による不整脈を誘発しやすいハイリスクな状態だったと思われます。 こむら返りに芍薬甘草湯を処方する場合、1日1回量を就寝前に投与するか、頓用で処方するなど必要最小限にすべきです。 とくに高齢者などリスク因子のある場合は注意しましょう。 原因となる漢方薬は18製剤。 5製剤で各2例、その他13製剤で各1例の報告でした。 重篤副作用マニュアルでは、小柴胡湯、柴苓湯、葛根湯の順に肝障害が多く出るとされていますが、過去5年で小柴胡湯1件の報告はありますが、柴苓湯、葛根湯では報告がありませんでした。 肝障害においてはどの薬剤でも注意が必要です。 また、防風通聖散としては肝障害の報告は過去5年では1件でしたが、防風通聖散と同じ生薬が配合されている市販薬のナイシトールで2件の報告がありました。 漢方薬による薬剤性肝障害の原因生薬として黄芩が知られていますが、リンパ球幼若化試験(DLST)では柴胡、半夏、人参、沢瀉、生姜、甘草も原因生薬とされており含有する漢方薬では特に注意が必要です。 市販薬ナイシトール85(=防風通聖散)による薬剤性肝障害 【症例】60代女性。 脂質異常症、骨粗鬆症で、プラバスタチン、アクトネルを2年ほど処方され、サプリメント としてビタミンC、コラーゲンを7~8年服用している患者。 市販薬のナイシトール85を3カ月ほど内服したところ、AST352、LDH340に上昇。 薬剤性肝障害が疑われ全薬剤中止となった。 中止後、ASTは改善し、3カ月後にプラバスタチン、アクトネルを再開した。 ナイシトール85は、テレビのCMなどで腹部の皮下脂肪の分解・燃焼をうたい、売り上げを伸ばしています。 その成分は医療用漢方薬の「防風通聖散」と同一で、1日量(10錠)と防風通聖散エキス顆粒2. 5g(1包)がほぼ同量です。 現在では、ナイシトールG(1日量12錠 防風通聖散エキス顆粒3. 1gと同量)、ナイシトールZ(1日量15錠 防風通聖散エキス顆粒5. 0gと同量)とより生薬量の多いものも発売されています。 防風通聖散には、黄芩(おうごん)のほか、甘草、大黄、麻黄などが配合され、これらの成分は注意が必要な生薬です。 (肝機能障害がでやすいのは黄芩、甘草、生姜)重篤な副作用に間質性肺炎、偽アルドステロン症・ミオパチー、肝機能障害があります。 現在(2016年6月時点)全日本民医連の副作用モニターには、医療用「防風通聖散」を被疑薬とする報告が13件登録されており、そのうち肝障害・肝機能異常が5件と、約半数を占めています。 そのほか、下痢、発疹各2件、間質性肺炎、胃部不快感、ふらつき、気分不良が各1件でした。 厚労省の重篤副作用疾患別対応マニュアルには、漢方薬による薬剤性肝障害について 「一般に、発症までの期間は1カ月以内が44%、3カ月以上が29%と、やや長い症例がある。 初発症状は、黄疸、全身倦怠感、腹部症状などであるが、アレルギー症状や白血球・好酸球の増多を伴う者は少ない」と記載されています。 「メタボブーム」の中で、関連する薬効をうたった薬剤の使用者数が、医療用・市販薬ともに増加しています。 とくに、漢方製剤の市販薬は「第2類」に分類 され、登録販売者のいる店舗であればどこでも手に入るうえ、30種類を超える商品があります。 中には、名称が「ナイシトール85」のように、「防風通聖散」とすぐにわからないものもあります。 医療機関などでは服用薬を聞き取った際には成分までしっかり確認をすることが重要です。 症例)70代 女性147. 5cm、46. 3kg 腹部膨満感があり大建中湯15g分3 7日分処方されたが、自己調節により実際は7. 5g分3で服用。 2か月後夜中に胸が締め付けられるような感覚で目が覚め呼吸苦あり。 服用開始1か月半頃から体動時の呼吸苦があり休むと改善。 大建中湯服用で調子悪化する感じがあったため一旦中止。 DLST大建中湯陽性 ステロイドパルスにて症状改善。 間質性肺炎を引き起こす機序としては、まだ不明な点が多くありますが、薬剤の細胞毒性によるものと、アレルギー反応によるものが考えられています。 前者には抗癌剤、免疫抑制剤があり、細胞に直接障害を起こし、間質の炎症、繊維化を起こすと考えられています。 また、アレルギー反応によるものは、薬剤もしくはその代謝物が免疫細胞を刺激することで起こるとされています。 薬剤には抗生物質、抗不整脈、漢方薬が挙げられます。 漢方特有の薬剤性肺障害の発生機序の報告はありません。 画像的な特徴などもないようで、肺胞や間質にみられる病変が多く見られますがその他の報告もあるようです。 以前より、漢方薬による間質性肺炎は注意喚起されており、DLSTより黄芩、半夏が原因生薬としてあげられてきました。 今回の10件のうち黄芩もしくは半夏(もしくは両方)を含む漢方を服用していたのは6件(乙字湯、麦門冬湯、半夏瀉心湯、防風通聖散各1例、潤腸湯2例)で、黄芩、半夏を含まない漢方は4件(牛車腎気丸、大建中湯、清肺湯、当帰芍薬散各1例)でした。 現在では黄芩や半夏を含まない漢方薬でも間質性肺炎の報告は多くされており、黄芩や半夏を含む、含まないに関わらず注意が必要です。 男女差はなく、薬剤性の間質性肺炎ではベースに肺疾患がある事がリスク因子となるようですが、今回の症例では気管支炎の患者が1件のみでした。 また、HCV感染そのものが間質性肺炎の発症・増悪に関与している可能性があり、HCV抗体の陽性率が高い可能性があるようですが、HCV陽性患者はいませんでした。 服用2~3ヶ月で見られることが多く、咳、呼吸困難、発熱などの症状には注意が必要です。 黄連解毒湯は、体力中等度以上で、のぼせぎみで顔色が赤っぽく、いらいらする傾向がある人の胃炎、二日酔い、不眠症、神経症などに用いられます。 症例)精神不安定のため、少なくとも7年以上前から黄連解毒湯を服用していた患者。 3年ほど下痢症状が時おり現れ、そのつど、整腸剤や下痢止めを処方していた。 便潜血検査で陽性、大腸内視鏡検査で盲腸から上位結腸に暗紫状粘膜、静脈拡張を認め、腸間膜静脈硬化症の疑いで黄連解毒湯を中止。 1カ月後に治癒を確認、その後は症状無し。 * * 腸間膜静脈硬化症は、大腸壁内から腸間膜の静脈に石灰化が生じ、血流が阻害されることで腸管が慢性的に虚血状態になる疾患です。 症状は、右側腹痛、下痢、悪心・嘔吐や便潜血陽性(無症状)があり、重いものでは腸閉塞 イレウス もあります。 原因は、山梔子の生薬成分であるゲニポシドだとみられています。 大腸の腸内細菌がゲニポシドを加水分解し、ゲニピンを生成。 ゲニピンが大腸から吸収され腸間膜を通って肝臓に到達する間にアミノ酸やたんぱく質と反応し血流をうっ滞させ、腸管壁の浮腫、線維化、石灰化、腸管狭窄を起こすと考えられています。 2013年に厚生労働科学研究が全国調査の結果を報告し、腸間膜静脈硬化症患者の8割以上が山梔子含有漢方薬を服用し、その内9割以上で服用期間が5年以上だったことを明らかにしています。 2013年と14年には「使用上の注意」の改訂指示が出されました。 現在、山梔子を含有する製剤で腸間膜静脈硬化症が「重大な副作用」に記載されているのは、加味逍遥散(カミショウヨウサン)、黄連解毒湯、辛夷清肺湯(シンイセイハイトウ)、茵蔯蒿湯(インチンコウトウ)です。 山梔子を含有する漢方製剤はこの4種以外にもあります。 それらを5年以上長期投与している患者が、腹痛、下痢、便秘、腹部膨満感、嘔気・嘔吐等を繰り返す、または便潜血陽性になった場合は投与を中止し、CT、大腸内視鏡などの検査を行い適切に処置することが必要です。 漫然とした長期処方は見直し、継続する場合は1~2年に1度程度の定期的な大腸内視鏡検査を実施してください。

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芍薬甘草湯の効能・副作用

芍薬 甘草 湯 副作用

本方は、證で、四肢の冷えるものに用いられる。 老人などで故なくぞくぞく寒けがするのを目標とすることもある。 『 臨床応用 漢方處方解説』 矢数道明著 創元社刊 p252 61 〔傷寒論〕 p. 253 〔 加減〕 芍薬甘草附子湯は、すなわち本方に附子〇・五~一・〇を加えたもので、本方の証で悪寒するもの、陰虚証で冷えを加えたものに用いられる。 脈は微弱で沈なるものが多い。 254 勿誤方函口訣には、 中略 「芍薬甘草附子湯ハ、発汗後悪寒ヲ治スルノミナラズ、ノ証ニシテ陰位ニ属スル者ヲ治ス。 又虫積ノ痛ミ、疝、痛風、鶴膝風 膝が腫れて鶴の膝のようになったもの、結核性関節炎 、足冷等ニ効アリ」 後略 『 和漢薬方意辞典』 中村謙介著 緑書房 p. 362 () [傷寒論] p. 327 【参考】 *本方加附子のは、発汗剤などでほぼ表証は去ったが、なお悪寒してサッハリしないものにも用いる。 【症例】 四肢萎弱症 51歳の男子である。 突訓手足の力がなくなってしまったので、驚いて某大学病院に入院した。 両手は全くブラブラになり、ほとんど使用できない。 脚の方は人につかまり辛じて歩くことはできるが、自分でしゃがんだり、立ったりすることができない。 また腰にも力がなくなって、一人で座っていることができず、後から支えているという。 その他には何の自覚症もないが、顔色が悪くひどい貧血があるといわれている。 病院であらゆる精密検査をやったが、病名は決定できないとのことで、仮に削痩性無力性筋萎縮ということになっているとのことであった。 病名は決まらないし、治療法ないといわれ、何でも好きなことをして良いといわれたので、漢方の薬を飲ませたいといった相談に来た。 そこで『朱子集験方』で「脚弱力なく、歩行艱難を治す」とあるので、芍薬甘草附子湯を教えたのである。 すると20日分飲んだ頃になると、自分で立ち上ることができるようになり、食欲が出て太ってきた。 通じがないというので大黄を少し加えた。 4月下旬には便所へ一人で行けるようになり、手が使えるようになって、どんぶり飯を自分で持って食べたという報告があった。 5月下旬には、会社の方が気懸りなので、付添がついて1時間だけ会社へ出勤したということがあった。 病名は詳しく分からないこと故、自然の治癒であったかも知れないが、とにかく本方の服用により全身状態がめきめきと好転して、体力が充実してきたことは確かのようである。 5ヵ月後に来院したが、大体勤務に差支えないところまで良くなった。 矢数道明 『漢方の臨床』 11・11・12 『健保適用エキス剤による 漢方診療ハンドブック 第3版』 桑木 崇秀 創元社刊 p. 325 < 註> 芍薬甘草附子湯 しゃくやくかんぞうぶしとう に附子を加えたものである。 附子は熱性薬の代表であるとともに,鎮痛作用もあるので,を用いたい場合で,冷えや悪寒のある場合に適する。 ことに上下肢が冷えてつれ,痛むものには,格好の方剤である。 5gを2~3回に分け、食前又は食後に服用、又は随時頓用(ずいじとんよう)する。 芍薬甘草附子湯(しやくやくかんぞうぶしとう)がこれを主(つかさど)る」とあり、風邪などで発汗させても、寒気(さむけ)が強いものに良いとしています。 処方の解説 ()に附子(ぶし)を加えたもので、痙攣性疼痛(けいれんせいとうつう)で寒気(さむけ)や冷(ひ)えの強いものに用います。 附子(ぶし)は温裏袪寒(おんりきよかん)(裏を温めて、寒を取る)の作用があって、血管拡張、血行促進、鎮痛の効果があり、鎮痛、鎮痙、循環改善が期待できます。 発汗剤を与えて病気が治らないで、かえって寒気がするものは芍薬甘草附子湯(シャクヤクカンゾウブシトウ)の証であるということです。 芍薬甘草附子湯の方は、「芍薬(シャクヤク)、甘草(カンゾウ)各三両、炙る。 附子一枚、炮じて皮を去り八斤を破る。 右三味、水五升を以て煮て一升五合を取り、滓を去り、分温三服す」とあります。 芍薬甘草附子湯は、非常に頻繁に使われる処方ではありませんが、そんなに使われないというものでもありません。 汗を発するとよいからと、表証があって発汗剤を与えたが病気が治らないで、かえって寒気がする、つまり少陰病に転じてしまって悪寒するという証であります。 類似の処方として、麻黄甘草附子湯(マオウカンゾウブシトウ)、(などがあり、したがってこの処方の主治するところが自ずから明らかになってきます。 は『傷寒論』の条文では「脚攣急する者」とあり、また鎮痙的な意味も持っており、平滑筋の攣縮状態を緩解します。 それに附子が加わっているわけで、附子は冷えを取りますから、寒冷が原因でこういうことが起こってくる場合は、かえって悪寒するということで、附子が入ることによって、寒が原因でこういう状態が起こっている場合は、芍薬甘草附子湯がよいであろうといえると思います。 そのほか類似処方に芍甘黄辛附湯(シャクカンオウシンブトウ)(芍薬、甘草、大黄(ダイオウ)、附子、細辛(サイシン))、桂枝加附子湯(ケイシカブシトウ)などがあります。 芍薬、甘草、附子というきわめて簡単な内容ですが、現在は傷寒という病気がありませんから、「汗を発して云々」ということが必ずしもなくても、寒気がして、どこかが痛い、手足が冷える症状に使ってよい処方であると思います。 芍薬甘草附子湯 次は芍薬甘草附子湯(シャクヤクカンゾウブシトウ)です。 出典は『傷寒論』です。 「即ち(シャクヤクカンゾウトウ)方中附子(ブシ)を加う。 此の方は、発汗後の悪寒を治するのみならず、の症にして陰位に属するものを治す。 また附子を草烏頭(ソウウズ)に代えて妙に虫積の痛を治す。 又疝あるいは痛風鶴膝風等に活用す。 痛風より鶴膝たちになり、綿にて足を包むというほど冷えるに効あり。 凡て下部の冷え、専ら腰にかかるは()なり。 専ら脚にかかるは此の方なり。 又、湿毒の後、足大いに冷ゆる者にも用う。 もし余毒あるものは伯州散(ハクシュウサン)を兼用すべし」とあります。 湿毒は梅毒のことです。 伯州散は伯耆国(鳥取)の民間治療薬であったものを、江戸時代の漢方医たちが、漢方薬のようにして取り入れたものです。 鹿の角、サワガニ、マムシを個別に黒焼きにし、それを等分に混ぜ合わせたもので、江戸時代には非常によく用いられましたし、よく効いたものです。 今用いてもよく効きます。 芍薬甘草附子湯は、に附子が入ったもので、太陰の状態、陰証に傾いてきているものに用います。 したがっての証であって、冷えがある、ことに足の方が冷え、そして痛むという場合に用いるとよいのです。 の同じように、いろいろな痛みを伴う疾患に用いてよく効きます。 リウマチ、神経痛などに使います。 本日お話しいたしました薬方は、皆実際によく使えるものですから、活用していただきたいと思います。 副作用 重大な副作用と初期症状 1) 偽アルドステロン症: 低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、浮腫、体重増加等の偽アルドステロン症があらわれることがあるので、観察(血清カリウム値の測定等) を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行う。 2) ミオパシー: 低カリウム血症の結果としてミオパシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、脱力感、四肢痙攣・麻痺等の異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行う。 [理由] 厚生省薬務局長より通知された昭和53年2月13日付薬発第158号「グリチルリチン酸等を含 有する医薬品の取り扱いについて」に基づく。 [処置方法] 原則的には投与中止により改善するが、血清カリウム値のほか血中アルドステロン・レニ ン活性等の検査を行い、偽アルドステロン症と判定された場合は、症状の種類や程度により適切な治療を行う。 低カリウム血症に対しては、カリウム剤の補給等 により電解質 バランスの適正化を行う。 その他の副作用 頻度不明 その他 心悸亢進、のぼせ、舌のしびれ 、悪心等•

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