ハラスメント。 39のハラスメントをまとめてみた|企業にとってのリスクとアルハラを防ぐためのガイドラインもご紹介

モラルハラスメントとは…被害者・加害者になる人の特徴 [ストレス] All About

ハラスメント

ハラスメントとは 相手が不快な感情を抱けばハラスメントとなる(定義) ハラスメントとは、相手の意に反する行為によって不快な感情を抱かせることであり、「嫌がらせ」を指します。 ここで重要なのは「行為者がどう思っているのかは関係なく、相手が不快な感情を抱けばハラスメントになる」ということ。 概念としてはシンプルで分かりやすい定義ですが、人の感情は表立って現れないこともあり、「そんなつもりではなかった」などと行為者がハラスメントをしていることを理解できていないケースも少なくありません。 現在は、セクシャル・ハラスメント(セクハラ)やパワー・ハラスメント(パワハラ)、モラル・ハラスメント(モラハラ)、マタニティ・ハラスメント(マタハラ)、スモーク・ハラスメント(スモハラ)など、さまざまなハラスメントが問題となっています。 近年はハラスメントに関する法律面での対応が進められており、セクハラは「男女雇用機会均等法」、マタハラは「育児・介護休業法」などにおいて具体的なハラスメントの内容が示されています。 また、企業に対して「相談窓口の設置」といった防止措置を課しています。 しかし、それ以外のハラスメントに関しては厳密な定義が設けられておらず、判例などの積み重ねの中で、ハラスメントとして認定されている状態です。 【参考】 「プライベートに口を出す」など職務に関係のない対応、「会議に呼ばない」など業務を行う上で必要性のない行為はハラスメントに該当 では、どのような場合にハラスメントとなるのでしょうか。 企業で問題となるのは、業務との関連性。 特にパワハラの場合、この点が重要視されます。 セクハラは、性的な言動を相手が不快に感じるかどうかによって判断されるため、その言動自体がセクハラに該当するかどうかは大きな問題となりません。 一方、パワハラの場合、受け手が不快に感じるかどうかで必ずしも判断できるものではないことが、問題を複雑化しています。 業務上の命令や指導に対して受け手が不快に感じても、業務の適正な範囲で行われている場合にはパワハラに該当しないからです。 過去の判例などから該当するかどうかの判断となるポイントは、「職務との関連性・業務上の必要性の有無」および「業務上、必要な範囲を逸脱していないか」となります。 例えば、「プライベートについて口を出すこと」は職務と直接関係がないため、パワハラに該当する可能性が非常に高いと言えます。 また、「会議に呼ばない」「部下を無視する」「仕事を与えない」などの行為は業務上必要性がないので、明らかにパワハラに該当すると言えます。 このような職務との直接関係があるかどうかの判断は、比較的容易だと思われます。 難しいのは、業務上必要と認められるが、「範囲を逸脱しているかどうか」の判断です。 この点に関しては、「常識的な判断」という主観的な物差しを用いざるを得ません。 そうした際にベースとなるのが、厚生労働省がまとめたパワハラを巡る六つの行為類型です。 1.身体的な攻撃 ・叩く ・殴る ・蹴る ・モノを投げる 2.精神的な攻撃 ・同僚の前で「ばか」「のろま」「辞めてしまえ」など言葉を毎日のように浴びせる 3.人間関係からの切り離し ・一人だけ別室に席を移す ・強制的に自宅待機を命じる 4.過大な要求 ・一晩では処理しきれない量の業務を命じる ・仕事のやり方が分からない新人に、他の人の仕事まで押し付けて先に帰る 5.過小な要求 ・運転手なのに、草むしりだけを命じる ・事務職なのに、倉庫業務だけを命じる 6.個の侵害 ・部下に交際相手について、執拗に問う ・部下の配偶者に対する悪口を言う 1、2、3は業務に必要だと考えられないので、パワハラに該当すると判断することが容易です。 一方、判断が難しいのは、4、5、6。 業務の過大な要求や過小な要求にあたるのか、また、私的なことに過度に立ち入っているのかは、状況によって判断が分かれるからです。 裁判で認定されたケースを見ると、過大な要求では「先輩が他の従業員の仕事を後輩に押し付け、徹夜で仕事をさせた」という事例があります。 過小な要求では「接触事故を起こしたバス運転手に、営業所長が期限を示さず、真夏に除草作業を命じた」などの事例があります。 厳しい対応でも業務上の必要性があり、客観的要素によって正当化できる場合は、ハラスメントにならない では、ハラスメントに該当しないのはどういうケースなのでしょうか。 業務を遂行させるために、合理的な理由に基づいて行われる指導や注意である限りは、基本的にハラスメント(パワハラ)には該当しません。 過去の判例を見ると、「有給休暇の申請が業務上の必要性に基づき承認されなかった」「ウェートレスとして勤務するに当たり、メニューテストを複数回受けさせられた」などが、「上司によるいじめや痛がらせに該当しない」とされた事例があります。 つまり、企業(上司)の行為が客観的要素によって正当化できる場合には、ハラスメントとはならないのです。 このような現場における判断の難しさなどもあり、今まで法律による規制がなかったパワハラの防止措置を、企業に義務付けるための法整備が進められています。 厚生労働省では2018年11月に、「第11回労働政策審議会雇用環境・均等分科会」の資料を公表。 パワハラ防止は「喫緊の課題であり、対策を抜本的に強化することが社会的に求められている」とした上で、「防止措置を講じることを法律で義務付けるべき」と明記しました。 具体的には、相談窓口の設置やパワハラ発生後の再発防止策を企業に求めるほか、罰則規定は設けない方向ですが、悪質な企業は社名を公表し、抑止効果を高めることなどが検討されています。 【参考】 2. ハラスメントを取り巻く現状 近年「いじめ・嫌がらせ」が増加。 ハラスメント対策は喫緊の課題 ここ数年、企業内におけるハラスメントは増加傾向にあります。 「平成29年度個別労働紛争制度の施行状況」(厚生労働省)を見ると、民事上の個別労働紛争の相談件数で「いじめ・嫌がらせ」は7万2000件を超え、6年連続でトップ。 自己都合退職、解雇など他の相談内容と比べると、抜きん出た結果となっています。 このような状況下、ハラスメントが放置され続けられているようでは、健全な職場環境を維持することが難しく、労働生産性は低下し、有能な人材を失うことになりかねません。 職場におけるハラスメント対策は、組織管理や人材流出を防ぐという観点からも、喫緊の課題となっています。 ハラスメントの種類 今日、ハラスメントと呼ばれるものには、多種多様な種類が存在します。 以下、企業の活動に関係する各種ハラスメントについて、代表的なものを紹介します。 ハラスメントの種類(代表的なもの) アルコール・ハラスメント (略称:アルハラ) 酒席などでの酔った状態における迷惑行為、本人の意に反した飲酒の強要、意図的な酔いつぶしなど、飲酒(アルコール)に関わる迷惑な発言や行動 エイジ・ハラスメント (略称:エイハラ) 年齢による差別や偏見、嫌がらせなどの行為・言動。 特に、女性に対して行われるケースが多く見られる 終われ・ハラスメント (略称:オワハラ) 企業が早期内定を決める条件として、今後の就職活動の終了や選考中の企業に対しての辞退を要求するなど、就職活動中の学生に対して企業が行う強要や不利益をもたらす行為 カラオケ・ハラスメント (略称:カラハラ) カラオケが苦手な社員に対して、本人の意に反して歌うことを無理強いすること。 上司が優位性のある立場を利用して行わせた場合は、パワハラと判断されることもある ジェンダー・ハラスメント (略称:ジェンハラ) 女性、男性という理由のみで、性格や能力の評価を決め付けるなど、性に関する固定観念や差別意識に基づいた嫌がらせ行為 スモーク・ハラスメント (略称:スモハラ) 共有する空間で、本人の意志に反して煙草などの煙を吸わなければならない状況に追い込むなど、喫煙者が非喫煙者に与える害や煙草にまつわる不適当な行為 セクシャル・ハラスメント (略称:セクハラ) 性的な嫌がらせ。 身体的な接触によるもの、言葉によるものがある。 男性が行為者で女性が被害者であるケースに限らず、逆の場合や同性に対するケースもある ソーシャルメディア・ハラスメント(略称:ソーハラ) フェイスブックなどソーシャルメディアに職場の人間関係が持ち込み、「いいね」や「コメント」などを無理強いし、ストレスや負荷を与える行為 テクノロジー・ハラスメント(略称:テクハラ) ITなど技術的な専門分野に秀でた人が、知識のない人に対して終始専門用語で話したり、回りくどい言い方をしたりするなど、相手を見下した言動を取ること パワー・ハラスメント (略称:パワハラ) 職務上の地位や人間関係など、職場内における上下関係や優位性を利用し、業務の適正な範囲を超え、本人の意に反することを強要する行為・言動 マタニティ・ハラスメント (略称:マタハラ) 妊娠や出産をした女性社員に職場で嫌がらせをしたり、異動、降格・減給や自主退職の強要・雇止めを行ったりするなど、不当な扱いを行うこと モラル・ハラスメント (略称:モラハラ) 言葉・態度・文書などにより陰湿に繰り返される、精神的な暴力や嫌がらせ リストラ・ハラスメント (略称:リスハラ) リストラ目的の社内的ないじめ。 リストラの候補者に対して嫌がらせを行うなどして、自主退職に追い詰めようとする行為 【参考】 3. ハラスメントが及ぼす企業リスク 「法的責任」を問われ、立証されれば損害賠償が求められる ハラスメントが及ぼす企業リスクとして、ハラスメントによって企業が負うことになる「法的責任」があります。 例えば、ハラスメントが業務に関連して行われた結果、被害者が精神疾患に陥って退職を余儀なくされた場合、あるいは自殺に至るような事態となった場合、企業は法的責任を負うことになります。 民法715条の「使用者責任」が問われ、「不法行為責任」が課されます。 なお「使用者責任」は、使用者が「不法行為」の防止のために必要な「監督責任」を尽くしている場合には免責されますが、このようなケースでは「監督責任を尽くした」との立証が非常に困難です。 そのため、使用者である企業は「使用者責任」を免れることはできないと考えられます。 また、民法415条により、企業は従業員に対して労働契約上の「債務不履行責任」を負っています。 つまり、労働契約を締結する際、付随的義務として従業員に対して「健康的で安全で、かつ働きやすい職場環境を提供し、維持する義務を負う」ことが求められているのです(職場環境配慮義務)。 ハラスメントが多発するような職場は、とても「働きやすい職場環境」とは言えません。 このような「不法行為責任」や「債務不履行責任」などの「法的責任」が企業に求められているので、ハラスメントがあったと証明されれば、被害者が被った精神的なダメージによる損害を、企業は賠償しなければなりません。 ハラスメントをきっかけに、民事紛争が生じることは会社にとっては大きなリスクであり、企業イメージや風評などの側面からも、会社の信用と信頼を揺るがす事態を引き起こす問題となります。 職場風土・人間関係が悪化し、従業員の「メンタルヘルス」にダメージを与える ハラスメントが発生した職場では職場風土や人間関係が悪化し、従業員のメンタルヘルス(心の健康)に、大きなダメージを与えることがあります。 判例を見ても、「パワハラが精神疾患(特にうつ病)を発症させた要因(の一つ)であり、これが自殺の原因となった」として、労災認定されるケースが出ています。 「静岡労基署長(日研化学)事件」(東京地裁 平成19年10月15日判決)は、パワハラによる自殺に対して初の労災認定判決を出しましたが、この裁判では上司の発言が部下にとって過大な心理的負荷となり、精神障害を発症させたと結論付けた点に大きな注目が集まりました。 持続的な成長や利益を追求する会社組織において、上司と部下との間に「意見の違い」が生じることはありますが、本判例の場合、「上司とのトラブルの内容が通常予定される範囲を超える場合は、従業員に精神障害を発症させる程度に過重であると評価される」とした点がポイントと言えます。 一方で加害者である上司も、職場における信用の失墜に留まらず、懲戒処分の対象となったり、裁判に訴えられたりすることがあります。 被害者に取り返しのつかない傷を負わせるばかりでなく、加害者側も大きな不利益を被ることになるわけですが、人的資源という観点で見た場合、企業にとって多大な損失です。 さまざまな人が集まる職場の中で、「被害者VS加害者」という対立構造を作り出すことは、絶対に避けなければなりません。 ハラスメントが及ぼす企業リスクの観点からも、上司・部下の関係を当事者のみの問題で放置しておくことは、もはや許されない状況となっています。 【参考】 4. 企業におけるハラスメント対策 企業が行うハラスメント対策を考えた場合、ハラスメントを起こさないようにするための事前の「予防策」と、ハラスメントが起きてしまった時に行う「対応策」があります。 以下、そのポイントを解説します。 予防策 1 社内体制の整備 職場でハラスメントがあった場合、「内部通報制度」を通じて知るケースが一般的です。 内部通報制度がある企業では、その手順に従って適正に対処していけば問題はありませんが、内部通報制度のない企業では、どう対応すればいいのか分からないこともあるでしょう。 そのような場合、セクハラに関して事業主が講じるべき措置を定めた厚生労働省の「指針」が参考になります。 このような対処の仕方は、パワハラ・モラハラなど他のハラスメントでも同様です。 ハラスメントが大きな社会問題となっている昨今、ハラスメント対策は対岸の火事ではありません。 企業には、ハラスメントが起きたとき、ガイドラインをベースに迅速な対応のできる社内体制を整えていくことが求められます。 2 「相談窓口」を設置し、ハラスメント防止につなげる ハラスメントを生まない職場を作ることが、何よりも一番のハラスメント対策となります。 そのためにはまず、経営トップが「わが社では、ハラスメントを許さない・起こさない」と宣言すること。 その上で、ハラスメント防止に関する社内体制の構築とルールの作成、それらの周知徹底と啓発活動が必要となります。 ハラスメントの芽のうちに状況を的確に把握し、摘み取っていくことが重要ですが、ポイントは、「相談窓口」の設置および整備です。 相談窓口の担当者が、相談者に対して適切に対応できるようにすること。 また、ハラスメントに該当するかどうかが微妙な場合でも、広く対応するようにすることを心掛けます。 「相談に来てよかった」と思ってもらえることが何よりも大事であり、それが他の社員にも伝われば、ハラスメントの防止にもつながります。 ただし、「社内の窓口では相談しにくい」というケースもあるので、外部の機関に対応を委託することも検討するといいでしょう。 また、就業規則や服務規律を定めた文書、社内報、パンフレット、社内HPなどのツールを通じて、「職場においてハラスメントはあってはならない旨の方針と対策」を規定し、ハラスメント防止に向けた研修を、全従業員に対して行うことを忘れてはなりません。 ハラスメントに関する方針の周知・啓発だけでは、ハラスメントの防止につながるとは限らないからです。 自社内の人材で研修を行うことが難しければ、外部の専門家や研修機関の活用も検討します。 対応策 次に、実際にハラスメントが発生した時に企業が取るべき対応について、その手順とポイントを紹介します。 事実関係の確認 ・ハラスメント発生の報告があった場合、まず事実関係の確認から始めます。 その際、相談者と行為者(加害者)だけでなく、事実関係に不一致が見られた場合には第三者からの聴取も行うなど、正確に事実関係の確定を行うことが求められます。 事情聴取 ・事情聴取は、人事部や専門委員会など、中立な立場から事情を聴くことのできる人物が行います。 また、必要に応じて録音したり、聴取を複数人で行ったりするなど、聴取内容を正確に記録することが大事です。 ・相談者と行為者の言い分が異なるなど、社内で適正な判断を下すことが難しい場合、弁護士など外部の専門家に改めて事情聴取を依頼することを考慮します。 関係者の処分・フォロー ・ハラスメントの事実が確認された場合、行為者と被害者に対して、次のような措置を講じます。 【行為者】必要な懲戒、その他の措置を講じる 【被害者】ハラスメントの内容や状況に応じて、「行為者と被害者である両者の関係改善に向けてのサポート」「両者を引き離すための配置転換・異動」「行為者による謝罪」「被害者の労働条件上の不利益の回復」などの措置を講じる 4. 情報管理の徹底 ・プライバシー保護の観点から、次のような体制を整えておきます。 【相談窓口】相談がなされた場合の対処方法やプライバシー保護のために必要な事項を定め、相談窓口の担当者が対応できる体制を敷く 【研修】相談窓口の担当者に対して、必要な研修を実施する 【広報・啓発】プライバシー保護について必要な措置を講じていることを、社内に広報し、啓発を行う 5. 損害賠償を受けた場合 ・ハラスメントの事実があった場合には、企業は一定の責任を負わなくてはなりません。 そのことを前提として、被害者と話を進めていきます。 ・一方、ハラスメントの事実がなかった場合、その旨を相談者に伝えた上で、要求に応じることはできないと返答します。 納得が得られないようであれば、調停を申し立てるなど、各都道府県労働局、紛争調整委員会などの第三者機関を通じて、解決の道を探ることを考えます。 労働施策総合推進法が改正され、パワハラ防止対策における事業主の措置が義務付けられました。 労働施策総合推進法は、労働問題の是正や多様な働き方の推進によって、労働者が安定的かついきいきと働ける社会の実現を目指すための法律で、これまでも時代にあわせた改正が行われてきました。 この改正では、パワハラに関する企業の義務が明記されたことから、通称「パワハラ防止法」と呼ばれています。 また、セクハラについては、これまでも男女雇用機会均等法により防止措置が義務付けられていました。 2020年6月1日の改正により、企業規模にかかわらず、企業の責務が明確化され、セクハラに関して相談した労働者への不利益な取り扱いを禁止するなど、実効性を高めるための対策が強化されています。 【参考】 パワハラ防止法はいつから施行か 大企業は2020年6月1日より、中小企業は2022年4月1日から施行されます。 職場におけるパワハラについて相談したこと、事実確認など事業主の雇用管理上の措置に協力したこと、公的機関へパワハラについて相談したことを理由とした解雇などの不利益取り扱いの禁止については、企業規模に関係なく、2020年6月1日から施行されます。 措置義務とは施行時期が異なることに注意が必要です。 パワハラ防止法に違反した場合の罰則 パワハラ防止法に違反した場合の罰則は、法的には明確に定められていません。 ただし、必要な措置を行わなかった場合は公的機関による助言・指導・勧告が行われ、これに従わない場合は企業名を公表することができるとされています。 公表されると、企業の社会的評価や信頼に影響を及ぼすため、大きなリスクを背負うことになるでしょう。 パワハラの定義 パワハラ防止に努めるにあたって、まずは職場におけるパワハラの定義について理解を深める必要があります。 パワハラとは、以下の三つの要素を全て満たしている状態とされています。 明らかに業務上の必要性がなく、業務の目的を著しく逸脱している言動• 業務遂行における手段として不適切な言動• (3)の「就業環境が害される」状態とは、精神的・身体的苦痛により、本来の能力を発揮できない状態になることを指します。 なお、対象となるのは正規雇用だけでなく、パート・契約社員などの非正規雇用を含めた全ての労働者です。 直接雇用していない派遣労働者も対象になる場合があるため、注意が必要です。 事業主が講ずべき措置と義務 パワハラ防止法により、事業主には以下の措置が義務付けられました。 方針の明確化と周知・啓発 事業主は、パワハラの内容および行ってはならないという方針を明確にし、労働者への周知・啓発を行う義務があります。 方針を明確化する際は、パワハラ行為者は懲戒の対象になるなど、厳正に対処する旨も規定する必要があります。 周知・啓発にあたっては、就業規則などで明文化するほか、社内報やHPなどへの記載、研修の実施など、労働者のパワハラへの理解が深まるように取り組むこととされています。 適切に対応するための体制整備 パワハラの相談があった際に、適切に対応するための体制の整備が義務付けられました。 具体的には、相談窓口の設置と制度の規定、相談を受けた場合の対応方法の整備などです。 なお、外部に窓口業務を委託することも可能です。 事後の迅速かつ適切な対応 パワハラの相談があった場合、事業主は迅速かつ適切に、以下の措置をとる必要があります。 事実関係を正確に確認する• 被害者への配慮の措置を適正に行う• 行為者への措置を適正に行う• 再発防止に向けた措置を行う プライバシー保護と不利益な取り扱いについて 被害者、行為者の情報には個人的なものも含まれることが想定されるため、パワハラへの対応では、プライバシー保護に関する措置もあわせて講ずる必要があります。 また、相談したことや事実確認に協力したことなどを理由に、不利益な取り扱いをすることは禁じられています。 プライバシー保護と不利益な取り扱いに関する事項についても規定しておき、労働者に周知する必要があります。 パワハラ対策で企業が取り組むべきこと パワハラ防止のための指針では、企業として望ましい取り組みとして以下のものを挙げています。 セクハラなどとあわせた体制の整備 パワハラは、セクハラやマタハラなどと複合的に起こる可能性があります。 さまざまなハラスメントに対応できるように相談窓口を一元化するなど、体制の整備が求められます。 コミュニケーションの円滑化に向けた取り組み パワハラ問題が生じる要因に挙げられるのが、風通しの悪い組織風土や労働者個人のコミュニケーション能力の欠如です。 これらの根本原因にアプローチする方法として、コミュニケーション力向上の研修、指導やマネジメントに関する研修、定期面談、アンケートの実施などの取り組みが有効です。 適正な業務目標の設定と環境改善に向けた取り組み 過度な業務目標は長時間労働を助長するとともに、職場環境を悪化させる原因になることがあります。 労働者を精神的・身体的に追い込むことがないよう、適切な業務目標を意識し、環境の改善に努めることが重要です。 運用状況の把握と見直し パワハラ対策を規定しただけで、問題が全て解消されるとは限りません。 実際の運用状況を正確に把握し、必要に応じて改善を図ることが極めて重要です。 労働者や労働組合などの意見も収集し、現状にあわせた対応策を検討する必要があります。 自社以外の労働者・就活生などに対する対応 業務の中では、他社が雇用する労働者や個人事業主、インターンシップに参加している学生など、自社で雇用していない関係者と接する機会もあります。 自社以外の労働者に対しても、不適切な言動やパワハラを行ってはならないことを規定しておくことが望ましいといえます。 また、他社の労働者からパワハラ行為があった場合の対応も定めておくとよいでしょう。 【参考】 6. 課題と今後の展開 「何でもハラスメント」で片付けるのはマネジメントの放棄。 従業員間のコミュニケーション不全を引き起こす 「行為者がどう思っているのかではなく、相手が不快な感情を抱けば、ハラスメントとなる」という定義をしっかりと理解することが、今後のハラスメント対策の重要なポイントです。 人の感情は、当人でしか本当のことは分からないため、至る所でハラスメントをしたことに気づかないケースが多発しています。 近年、「〇〇ハラ」という言葉が多過ぎると言われるのも、このような背景があるからに他なりません。 その結果、ハラスメントに対する当事者意識が低くなり、適切な対応が行われてこなかったと言えます。 だからこそ今、ハラスメントに対するきめ細かな対応が求められているのです。 上司と部下、男女間で何か問題があるたびに「ハラスメント」の一言で片付けてしまうのは、組織管理のあり方として問題があります。 なぜなら、「何でもハラスメント」はマネジメントの放棄につながり、上司の一番大事な役割を失わせてしまうことになるからです。 業務を遂行する上で不可欠な従業員間のコミュニケーションがうまく機能しなくなれば、「不機嫌な職場」が形成されることになります。 また、そのような状態が続くと職場の活力が失われ、生産性が低下、ひいては優秀な人材の流出につながりかねません。 そのような事態を引き起こさないためにも、何がハラスメントで、何が不可欠な指導なのか、またどのように対応していくことが良好なコミュニケーション形成につながっていくのかといったことを、全従業員が「共通認識」として持つ必要があります。 「何でもハラスメント」で片付けるのではなく、「ハラスメント啓発」を適切に行うことが、これからの「ハラスメント対策」においては不可欠と言えます。 ハラスメント対策は人事部のトップマターの一つ ハラスメントから端を発して、ブラック企業といったイメージを持たれることは、企業の存続にも関わる問題となります。 採用や働く人のモチベーションにも大きく影響してくることは間違いありません。 ダイバーシティや働き方改革が推進されていく中、ハラスメントへの適切な対応がこれからの企業人事にとって、非常に重要な課題の一つとなっています。 万一ハラスメントが発生した場合も、再発させないことが重要です。 ハラスメントが繰り返し発生するようでは、企業としての「職場環境配慮義務」を尽くしているとは言えないからです。 そのためにも、自社として取り組むべき「ハラスメント対策」を少しでも早く実践していくことが、何よりも重要です。 記載されている記事や回答の内容に関係のないコメントは、ご遠慮ください。 以下の内容を含んだコメントの投稿を禁止します。 『日本の人事部』事務局が禁止行為に該当すると判断した場合には、投稿者に通知することなく、コメントを削除または修正することもございます。 予めご了承ください。 ・第三者の名誉または信用を毀損するもの ・第三者を誹謗・中傷するもの ・第三者の名誉、信用、プライバシーを侵害するもの ・第三者の著作権等の知的財産権を侵害するもの ・第三者の権利または利益を侵害するもの ・公序良俗に反する内容を含んだもの ・政治活動、宗教、思想に関する記載があるもの ・法令に違反する、または違反のおそれがある記載のあるもの ・差別につながるもの ・事実に反する情報を記載するもの ・営利目的の宣伝・広告を含んだもの ・その他、内容が不適切と判断されるもの 3. 氏名・住所・電話番号などの個人情報を記載すると、トラブルに繋がる可能性があります。 絶対に記載することのないよう、ご注意ください。 掲載されたコメントにより発生したトラブルに関しては、いかなる場合も『日本の人事部』事務局では責任を負いかねますので、ご了承ください。 ご投稿いただきましたコメントは、『日本の人事部』や、当社が運営するウェブサイト、発行物 メールマガジン、印刷物 などに転載させていただく場合がございますので、ご了承下さい。 OK あわせて読みたい 2019年5月29日、企業にパワハラ防止を義務付ける「労働施策総合推進法」の改正案が可決されたことをご存じでしょうか。 閉じられた環境の中で起こる「いじめ」や「嫌がらせ」は、学校だけの問題ではなく、職場の問題でもあります。 今回の法改正は、都道府県労働局に寄せられる、職場での「いじめ」や「嫌がらせ」の相... 「セカンドハラスメント」とは、ハラスメントを受けた人が被害について周囲に告白あるいは相談した際、逆に嫌がらせを受けたり、かえって相談者の方が責められたりするなど、ハラスメントの二次被害にあうことをいいます。 セカンドハラスメントは、問題を悪化・深刻化させるだけでなく、企業にとってはコンプライアンス違反... 一般にパワハラというと、職務上の地位などを背景に上司から部下に対して行われるハラスメント(精神的・身体的苦痛を与えるまたは職場環境を悪化させる行為)を指すのに対し、「逆パワハラ」とは、部下から上司、後輩から先輩、非正社員から正社員など、管理される側から管理する側に対して行われるいじめや嫌がらせ行為... 関連する記事 お疲れ様です。 最近、当社においては厳しい指導があるとすぐにパワハラだ、訴えると言いふらす社員がいます。 会社としては、パワハラとして訴えられないような基準はどう持てば良いのでしょうか? 最低、これを守れば、概ね大丈夫だと言うことでもよろしいので、ご指導頂ければ幸です。 会社の部下が上司にパワハラ行為を受けているとの 訴えが起きた時に、その上司がパワハラの実態調査に 当たるのは、利益相反になりますでしょうか。 また、どの部分で利益相反になるかもご教示お願いいたします。 社内でパワハラ行為をする社員の仕事ぶりを ビデオ撮影して、パワハラの証拠として記録してすることは、プライバシーの関係から 問題がありますでしょうか。 もちろん本人には分かるようにです。

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ハラスメント

概要 [ ] 当初のパワハラの定義は、社会的な強者による「権力や立場を利用した」のことであったが、パワハラの用途が変化しており、より広義な意味では「地位や権力」などに必ずしも対応したものではなく、上司などからのに近い概念としての理解に変わってきた。 加害者は(めいよきそん)、の刑事責任を問われる場合があり、のや違反も成立することがある。 加害者をしている企業がパワーハラスメントを放置した場合、職場環境調整義務違反に問われ、加害者やその上司へのなどが求められる。 加害者に自覚がなく指導と思いこんでいるケースが多く、対処法としては、記録を残し、行政機関など外部への告発が有効とされる。 国際的に以降、欧米諸国で法制化が行われ、日本では2001年にパワーハラスメントという言葉が提唱され 、2019年には国連によって防止条約の制定が予定されている。 によれば、典型例は、身体的な暴力、精神的なものである強迫や暴言、人間関係の切り離し、遂行できない過大な要求、程度の低いことを命じる過小な要求、私的な領域への侵害となる。 影響は、法的責任やその訴訟に関わるコストだけでなく、健康被害、職場のの低下による損失がある。 対策には、相談窓口の設置、管理職の研究会への参加、に盛り込むといったことが挙げられる。 定義 [ ] パワーハラスメントとは、(平成13年)に東京のコンサルティング会社の代表取締役による和製英語である。 セクハラ以外にも職場にはさまざまなハラスメントがあると考えた岡田らは、2001年(平成13年)12月から定期的に一般の労働者から相談を受け付け、その結果を調査・研究し、2003年(平成15年)に「パワーハラスメントとは、職権などのパワーを背景にして、本来業務の適正な範囲を超えて、継続的に人格や尊厳を侵害する言動を行い、就労者の働く環境を悪化させる、あるいは雇用不安を与える」と初めて定義づけた。 は、1995年(平成7年)から「職場において、地位や人間関係で弱い立場の労働者に対して、精神的又は身体的な苦痛を与えることにより、結果として労働者の働く権利を侵害し、職場環境を悪化させる行為」という定義のもとで労働相談 を受け付けている。 2009年(平成21年)のの『パワーハラスメント なぜ起こる? どう防ぐ? 』 による定義は、「職場において、地位や人間関係で弱い立場の相手に対して、繰り返し精神的又は身体的苦痛を与えることにより、結果として働く人たちの権利を侵害し、職場環境を悪化させる行為」で、ハラスメントであるか否かの判断基準は、「執拗に繰り返されることが基本」であり、しかし「一回限りでも、相手に与える衝撃の大きさによって」ハラスメントとみなされる。 しかし、こうした力関係を背景としたものではないに似た理解が広まっている。 また国際的にはハラスメントとは、性別、人種、宗教、、見解や信条、といったことに基づいて、一方的、または不要に尊厳を侵害する行為と解釈され、差別的な意味合いが強く、日本におけるハラスメントとはだと捉えられ、1993年のスウェーデンでの防止規則を皮切りに欧米諸国での法制化が行われてきた。 日本は取り組みが遅かったが、2011年には厚生労働省によるワーキンググループが組織された。 厚生労働省は、これ以外のパワハラにも十分注意すべきであるとし、2012年(平成24年)1月にパワーハラスメントの典型例を示した。 暴行・傷害(身体的な攻撃)• 脅迫・名誉毀損・侮辱・ひどい暴言(精神的な攻撃)• 隔離・仲間外し・無視(人間関係からの切り離し)• 業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害(過大な要求)• 業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと(過小な要求)• 私的なことに過度に立ち入ること(個の侵害) 厚生労働省はパワハラの被害者に対して、総合労働相談コーナー などの職場の外部の相談窓口への相談を勧めている。 厚生労働省の外郭団体である21世紀職業財団が、パワハラの類型を提示し、啓発ポスターなどに取り入れている。 「公開叱責(多数の面前での叱責)、人格否定」• 「感情を丸出しにするモンスター上司、給料泥棒呼ばわりする」• 「退職勧奨や脅し」• 「無視の命令」• 「困難な仕事を与えて低評価にする、過剰なノルマ」• 「パワハラの訴えを聞き流す」 パワハラを受けたことが原因で、さらに無視や仲間はずれなどのに発展する場合もある。 叱責、教育や研修という名目で行われる場合ならば、いかなる方法をとっても許されるのではなく、物理的もしくは精神的な暴力手段や非合理的手段は許されない。 例えば、正当な叱責の場合でも、1度ではなく執拗に長期間批判する、大声で怒鳴りつける、多数の面前での見せしめ・懲罰的な「公開叱責」や人格否定など、方法を間違えば違法性が生ずる。 2018年6月8日国連のは、年次総会で職場でのを含むをなくすため、条約を制定すべきとした委員会報告を採択、2019年総会でハラスメント対策として初の国際基準となる条約制定を目指す。 暴力やハラスメントを「精神的、性的、経済的危害などを引き起こす許容しがたい一連の行為」とし、その防止を目的とする。 2020年6月施行の女性活躍・ハラスメント規制法 パワハラ防止法 に向け、パワハラの6類型を明示。 該当例に「人格を否定するような言動」「長時間にわたる厳しい叱責を繰り返す」「同僚が集団で無視をし孤立」などを列挙。 該当しない例には「社会的ルールを欠いた言動を再三注意しても改善されないと一定程度強く注意」「新卒者の育成のため短期間集中的に別室で教育」などをもりこんだ。 企業の義務として、パワハラを行ってはならないと就業規則などで明示する。 プライバシー保護や相談を理由に不利益な取り扱いをしないことも求めた。 顧客によるや就職活動中の学生。 フリーランスへの対応は義務付けていないため、適切な対応を求めるにとどまった。 大企業は2020年6月、中小企業は2022年4月から適用される見込み。 2019年12月11日、やパワハラの対策を進める厚生労働省は、被害を相談した労働者に不利益な取り扱いをした企業が女性活躍・ハラスメント規制法で社名を公表された場合、や職業紹介事業者は一定期間その企業の求人を受理しないことを認めると決めた。 不利益な取り扱いを禁じる女性活躍・ハラスメント規制法の施行に合わせを改正。 2020年6月から実施する。 2019年5月に成立した改正 パワハラ規制法 で企業に相談窓口設置などの防止策を義務付け、2020年6月から大企業に適用され、2022年4月から中小企業も対象になる。 ほかの動向 [ ] 2007年には裁判によってうつ病と労働環境との因果関係を認定する判決が下され、2008年には厚生労働省も各に対しを行ってきたし、2009年には労災基準に嫌がらせや暴行といったものを追加した。 パワーハラスメントの定義・指針を策定した9県は、岩手(2005年)、大分(2006年)、佐賀(2007年)、熊本(2007年)、富山(2008年)、兵庫(2009年)、和歌山(2009年)、静岡(人権啓発センター:2009年、人権問題に関する調査・職場における人権問題)、沖縄県教育委員会(ホームページでもパワハラ定義を公開2010年)。 岩手、大分、佐賀、熊本の4県は、「コンプライアンス基本方針」や、セクハラも含む「ハラスメント要綱」などの一部に盛り込んだ。 日本の企業では相談窓口の設置や、に研究会に参加させる、就業規則に盛り込むといった厚生労働省の推奨している予防策の実施が上位3位となっている。 厚生労働省のアンケートでは、8割の企業が相談窓口を設置し、6割の企業が就業規則に対策を盛り込んでいる。 就業規則では懲戒を行うという規定である。 2019年5月29日の本会議で「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律等の一部を改正する法律案」が可決され、パワーハラスメント防止法が成立した(施行時期は、早ければ大企業が2020年4月、中小企業が2022年4月から義務化する)。 2019年10月28日は、労働政策審議会 厚労相の諮問機関 の分科会で、相談した労働者に対する不利益取り扱いの禁止について、企業規模にかかわらず2020年6月1日に始める案を示した。 2019年12月3日、女性グループは外見・服装について不要なルール強制はハラスメントにあたると明記するよう緊急要望書を出し、美容部員や企業受付の女性だけに課せられている禁止などが当たる。 「」キャンペーンの女優さんらはを訪れ、ハイヒール強制もハラスメントに該当しうると明記し規制してほしいと要望した。 2019年11月にまとめたのハラスメント防止指針では就活生へのセクハラ・パワハラ防止に実効性を欠くとして、、、、、、の学生らつくる有志団体「セーフ・キャンパス・ユース・ネットワーク」の学生らが2019年12月2日、都内で記者会見を開き、に声明文を提出した。 防止指針では就活生の保護は義務付けておらず、学生ら社員向け同様、就活生への、パワハラも禁止し、相談窓口の設置も義務付けるよう求めている。 大学へも実態調査と相談窓口設置を求めた。 2019年12月23日、厚生労働省の審議会は、女性活躍・ハラスメント規制法 パワハラ防止法 の施行に向けた指針を正式発表決定した。 原案への 公式意見 には「生らを保護の対象とすべき」の声が多く寄せられ、 個人事業主 も対象とすよう求めたが、「対策が望ましい」との表現にとどまり義務付けは見送られた。 2020年6月1日からなどの精神障害によるを認定する際の基準に新しくパワーハラスメントが加わることになった。 女性活躍・ハラスメント規制法施行に合わせ適用される。 精神的な攻撃の例 [ ] 「」も参照 「昇給させないぞ」「給料分は働け」「休憩ばかりでなく仕事しろ」「お前の育ちは…」といった威嚇的な言動は、過去の会社社会においてはまかり通っていたが、21世紀には人権侵害だと認識されるようになっている。 上司としての適切なコミュニケーションの技術についてはビジネス書でも言及のある範囲であり、感情的に「遅刻したのはなんだ、馬鹿やろう」では説明として具体的なアドバイスになっていないため、どの行動が問題か、遅刻することで何が起こるか、評価がどう変わるか、続くなら減給の処置がありえるといった点を伝えたり、それが確かに伝わったかを確認する必要もある。 刑事責任 [ ] パワーハラスメント行為がの規定に触れる場合には、その行為者は刑法によって処罰される可能性もある。 たとえば、「Y1から職場に戻るよう言われた際に、同人や作業長ら(に)……腕をつかんで引き戻されるなどし」「右上腕内部に皮下出血」 を生じた場合は(刑法204条)に該たるし、「全従業員の面前で……横領事件(があったこと)を告げた上、(被害者)らに対し、『二年間も横領が続くことは誰かが協力しないとできないことだ。 』、『(被害者)ら二人は関与しないはずはない。 』、『正直に言うならば許してやる。 』などと告げ」 れば(刑法230条)に該たりうる。 同様に、事実を摘示せずに侮辱すれば(刑法231条)に該当しうるし、と、パワーハラスメント罪というものがない限りは、刑法の適用においてはパワーハラスメント以外のケースと同じ扱いを受けることになる。 民事責任 [ ] パワーハラスメントによって被害者に損害が生じた場合には、行為者は民法上の(民法709条)により財産上の損害を賠償する責めを負い、また710条により慰謝料を支払う義務を負う。 また、パワーハラスメントが事業の執行に関してなされたものであれば、民法715条によってを負う。 さらに、使用者がパワーハラスメントが行われていることを認識していたにもかかわらずこれを防止する措置をとらずに放置していたという事情がある場合には、使用者は雇用契約に基づく安全配慮義務違反による(民法415条)を負い損害を賠償する義務を負う。 つまり、民事の場合も、パワーハラスメント以外のケースとそう変わるものではない。 被害者支援 [ ] 長嶋あけみ 2010 は、「パワー・ハラスメントの場合には、部署の異動や、加害者への処分を希望すれば、担当部署と連携して解決に当たる」と述べた。 また、「心身の健康を取り戻し、失った自信や自尊心を回復することのお手伝い」などの心理的ケアも行う。 心身が不調になる場合や が発症する場合もあり、「医療が必要な相談者には、医療機関への受診を勧め、治療と並行しながら、支援を進めていく」と述べた(詳細は「」を参照)。 労災認定 [ ] 2019年11月15日、厚生労働省はの分科会を開き、過労自殺を含む精神疾患の労災認定の理由となる項目を整理し、新たに「パワーハラスメントに関する出来事」を加える方向で検討を進めると明らかにした。 影響 [ ] ほかの被害として、仕事への意欲やパフォーマンスの低下、心身の健康被害、会社全体の士気や忠誠心の低下、そうしたことによる優秀な人材の流出もありえ、生産性が低下すれば会社は損失を被る。 企業などで10,000人以上の人にパワハラ研修を行うコンサルタントの加藤貴之は、パワハラがある職場では、悪い情報が上司に伝わりにくくなり、怖い上司には自分のミスを報告しづらい。 しかし、重要な情報の伝達が遅れたりされたりすれば、会社の経営に響くケースが出る。 背景 [ ] 日本の職場でパワハラが生じやすい理由として、組織が閉鎖的で上下関係が固定的になり、パワハラそのものが外部に表面化しにくいことなどがあげられている。 また上司と部下の双方が、互いに相手からの承認に強く依存する関係にあることが指摘されている。 事例 [ ]• で、当時(現・)に勤務していた当時48歳の男性が、上司の副署長から大声で叱責を繰り返されるなどパワハラ行為を受け、2005年(平成17年)2月に自殺した。 県警は、その後長となっていたこの元副署長について、処分としていたが、「関係者へのプライバシーの配慮」を理由に、2014年(平成26年)3月に報道されるまで公表していなかった。 日研化学(現・)における、パワーハラスメントが原因とされる男性会社員の自殺事件について、自殺の原因は上司の暴言にあったとして、2007年に東京地裁が初の認定を行なった。 が労災として認めなかったため争われていた裁判だが、この事件がパワーハラスメントに起因する自殺を労災と認めた初の司法判断となった。 の時代は、内部告発が原因で研修所に異動後は雑用を強いられたうえに昇給すらなく、暴力団からも脅迫され、冷遇されたとして2002年(平成14年)に訴訟を起こした。 のでは社長がの従業員への虐待を日常的に行っていた。 事件を原案としたドラマが制作されている。 詳細は「」を参照• の社員だった男性(当時43歳)は、愛媛県内の同社営業所に勤務していた2004年(平成16年)7月ごろから、四国支店(高松市)の上司に何度も呼び出され「この成績は何だ」「会社を辞めれば済むと思っているんじゃないか」などと叱責され、同年9月に自殺。 新居浜労働基準監督署は、これを労災と認定し、遺族側に通知した。 自殺した男性は、パワーハラスメントを受けていただけでなく、下請け会社への未払いの工事代金まで家計から穴埋めしていたという。 で、ある新人の訓練生より、暴言を吐かれたり、暴力を振るわれたりとパワーハラスメントを受けたとして損害賠償を求める訴訟を起こされ、訓練指導員と上司の計11人が処分された。 の社員だった男性(当時42歳)は静岡県の支店に勤務していた際、2005年(平成17年)に担当したマンションの建築工事における損失の一部約360万円を自己負担するよう会社側から強要され、精神的に追い詰められて2007年(平成19年)10月に自殺した。 この件について遺族が損害賠償を求め同社を静岡地裁に提訴し。 同社員の自殺の原因は上司からのパワーハラスメントであると島田労働基準監督署(静岡県)は労災の認定をした。 農水商工局の男性係長及び男性技術参事の2人が、2009年(平成21年)6月から2011年(平成23年)7月頃にかけ、部下の職員が公用車の運転中に道を間違えたことをきっかけに、寿司やウナギなどの昼食を次々に奢らせたり(最終的には100万円以上に達した)、正座を強要するなどのパワハラを執拗に繰り返し、2011年(平成23年)12月26日に停職6ヵ月の処分となった。 関連会社、の男性職員が同社社長と社長代理の2名により2009年(平成21年)10月頃から2010年(平成22年)4月にかけて根拠のないひどいパワーハラスメントを受けうつ病を発症。 2012年(平成24年)4月審査請求を経て労災認定された。 (現・)の元総務課長の男性は、同学の4年制大学への移行に向けてとの折衝担当となったが、認可直前の(平成21年)9月から、上司らによるパワハラ・退職強要等の嫌がらせを受けうつ病を発症した。 (平成23年)に横浜北労働基準監督署は男性への上司らのよるパワハラ・退職強要とうつ病発症の因果関係を認め労災認定した。 男性は労災とは別に上司3人と、同学を運営する学校法人(現理事長)に対し損害賠償を求める訴訟を横浜地裁に起こしていたが、(平成25年)5月で学園側が和解金を支払い、再発防止義務を負うことで最終的に和解が成立した。 2010年(平成22年)11月に、飲食店チェーン「」が運営する「」で店長として勤務していた当時24歳の男性が自殺。 男性の遺族は、サン・チャレンジや当時の上司らに対し、約7,300万円の支払いを求めに提訴。 この男性は、の2店舗での勤務時、1日当たりの勤務時間が12時間を超えており、休暇もほとんど取れない状況だった。 また、上司から暴言や暴行を何度も受けており、これらが元で強度の心理的負荷が生じていたとされた。 2014年(平成26年)11月4日に同地裁は、遺族の主張を認め、パワハラ等以外の原因は認められないとした上で、サン・チャレンジに対し約5,800万円の支払いを命じた。 刑事課に2013年(平成25年)4月に当時28歳の男性が新人刑事として配属されたが、上司に当たる49歳の男性らはこの巡査長に対し、連日大声で怒鳴り付けたり回し蹴りするなどのやパワハラを行った。 なお、この巡査長は同年9月に首吊り自殺した。 府警は2014年(平成26年)3月に、関わった警部補ら刑事課員4人を減給などの処分とした。 2014年(平成26年)2月に、警視庁地域課の男性巡査長が、署内のトイレで拳銃で自殺した。 警視庁の調べで、この巡査長の上司に当たる男性警部補が、この巡査長を含む数名の部下の警察官に対し、「身の振り方を考えろ」などの暴言を吐くなどして辞職を強要していたことが明らかとなり、警視庁は同年4月に、この警部補を減給処分としたほか、当時の地域課長や署長についても訓戒や口頭注意の処分とした。 2014年(平成26年)4月下旬に、課長補佐の51歳の男性警部と、その上司である指導官の52歳の男性警視が相次ぎ自殺した。 県警が調査したところ、当時の捜査2課長である45歳の男性警視が、自殺した警部を含む3人の警部に対し、2013年(平成25年)5月頃から2014年(平成26年)4月頃に掛けて「小学生みたいな文章を作るな」、「あんたは係長以下だ」等の暴言を浴びせるなどのパワハラ行為を行っていたことが明らかとなった。 また、指導官の自殺については、警部の自殺に責任を感じてのものと結論付けられた。 県警は2014年(平成26年)6月26日付で、当該の捜査2課長を戒告処分とした上、27日付で県警警務部付に更迭。 2014年(平成26年)11月20日、大学院医学系研究科の男性教授が、2011年(平成23年)から2013年(平成25年)にかけて同じ研究室に勤務する部下の助教や講師ら計5人に対し継続的にパワハラ行為を行っていたとして、処分となった。 この中には、女性に対し「結婚は三角、出産はバツ」という旨の発言をした例もあった。 2015年(平成27年)2月20日、のが、自らと意見を異にする職員数人に対し配置転換や解職などを仄めかしたり、の一人に罷免要求をちらつかせるなどのパワハラ行為をしていたと、第三者委員会が報告。 教育長は当初続投を希望していたが、同年3月11日に辞任を表明。 これを受け、当時のも辞任を表明した。 関西地区の私立大学に所属する30歳代の女性研究者が2009年(平成21年)に大学院医学系研究科の48歳の男性医師と知り合い、共同研究を行うようになったが、この医師は社会的地位を背景に、女性研究者に暴力を伴ったやパワハラを行うようになり、これが元で女性研究者は(PTSD)に陥った。 女性研究者はこの講師を相手取りに提訴。 男性医師は「セクハラではない」と主張したが、2015年(平成27年)7月30日に同地裁は女性研究者の訴えを認め、当該の男性講師に計1,126万円の支払いを命じる判決を言い渡した。 の子会社であるに2010年に入社した当時24歳の男性社員は、2012年から上司となった46歳の男性から仕事内容について注意を受けた際に「殺すぞ」などの暴言を受けるなどし、同年5月に自殺。 男性の遺族はに労災申請したものの棄却されたため、に訴訟を提起。 一審では訴えが退けられたが、2017年9月29日のの二審の判決は、労災であると認定し、遺族補償を命じた。 地域課の当時52歳の男性警部が、2016年3月から7月にかけて、当時の署長から決済書類を巡り大声での叱責を受けたり、幹部会議で発言した際に強い非難を受けるなどしたことが原因で、精神状態が悪化し同年7月に自殺。 埼玉県支部は2017年3月に、警部の自殺について、署長によるパワーハラスメントが原因であるとして公務災害と認定した。 の27歳の男性俳優が、内のマンションの同僚俳優の部屋から飛び降りていたことが、2018年9月に明らかになった。 飛び降りた俳優は、一命は取り留めたものの重傷を負った。 56歳の男性俳優からパワーハラスメントを受けていたためとされ、劇団四季は調査委員会を設置し調査を行ったが、プライバシー保護を理由に、当事者の俳優らの氏名は公表していない。 2018年12月28日、は在職中に学生らに暴言を吐くパワーハラスメント行為を繰り返したとして、元教授(60歳代、男性)を諭旨解雇相当に認定したと発表した。 認定は同月18日付。 元教授は大学の調査に応じないまま、12月上旬に退職した。 2018年9月10日、所属の「」で、30歳代の男性が自殺しているのが見付かった。 これを受け海自は、同年11月末に乗員らに対しアンケートを実施したところ、艦長の男性から「休むな」と指示された他、他の上官からも「死ね」「消えろ」などの暴言を受けるなど、パワハラを指摘する記述が多数寄せられた。 また、艦長は他の乗員にもパワハラをしていた疑いも指摘された。 海自はパワハラに関わったとされる艦長について、付に更迭した。 内のに勤める、の元日本代表の45歳の男性コーチが、一部の選手に対し「練習に来るな」などと発言するなどパワハラ行為を繰り返したとして、にから3年間の資格停止処分を受けた。 内のに勤務していた当時30歳の女性がに自殺したのは、職場の上司や社長らからパワハラを受けたことが原因として、遺族がに薬局の運営会社を相手取り、に訴訟を提起。 女性は社員旅行の幹事を担当していた時に、旅行中に上司から大声で罵倒されるなどして鬱病を発症し、会社はこれを把握した後も仕事量を減らさなかったり、健康への配慮を怠るなどしたと主張している。 2011年からに従業員として勤務していた女性が、上司から「何でいつもへろへろになるまで仕事するの? 」など、真面目な勤務態度を繰り返し揶揄されたり、同僚との間で起こったトラブルをネタに「仕事放棄は人としてどうか」「謝罪がなければ帰って結構だ」などと叱責されたりして、同年10月に退職。 女性は「パワーハラスメントによって退職を余儀なくされた」などとしてに訴訟を提起。 付で同地裁に於いて、同社と上司が和解金を合わせて100万円を支払う条件でが成立した。 この女性はその後も、同社のが流れると苦痛を感じると話している模様である。 2019年5月から6月にかけて立(校名は非公表)にに参加した20歳代の男性が、指導役の教諭から「こんなこともできないのか」などと他の教諭らが見ている前で繰り返し叱責を受けたり、無視するような態度を取られるなどして、状態となり、2週間ほど休んだ。 同市は「通常の指導の範囲内だった」としつつ、パワーハラスメントに当たらないか調査を開始した。 2019年10月、・両署のが、部下に対し、怒鳴り付けたり人格否定の発言をするなどのパワーハラスメント行為をしたして、それぞれ本部長訓戒・本部長注意の処分となった。 にに入社した男性が、上司から繰り返し叱責を受けたり、「バカ」「アホ」「死んだ方がいい」等の暴言を受けるなどし、と診断された。 その後2016年に約3ヵ月間休職した後に職場復帰し、当該の上司とは別グループで勤務するようになったが、2017年に社員寮で自殺した。 男性の遺族は2019年3月に労災申請し、労働基準監督署はパワハラが自殺の原因であったとして、同年9月に労災認定した。 自殺した男性は同社窓口で相談していたが悲劇を防げなかった。 立(校名は非公表)の50歳代の男性教諭が、同僚教諭や受け持ちの児童らに対し、暴言や人格否定などを伴う指導を行っていたことが、2019年11月に明らかになった。 学校や同市教育委員会は2013年からこの教諭の行為を把握し指導していたが、その後も行為は継続されていた。 のの事業所にに配属された新入社員の20歳代の男性が同年に自殺。 その後、上司から「死ね」と言われたなどとする趣旨のメモが見つかり、遺族はに相談。 県警はメモで名指しされていた教育担当の30代の男性の上司を、の容疑で11月にした。 遺族の弁護士は申請もする。 申請時期は捜査の区切りを待って検討するとし、同社への損害賠償請求訴訟も進める。 同社の技術職や研究職では2014年~2017年。 長時間労働などが原因で男性社員5人が精神障害を患うなどして相次ぎ労災認定され、うち2人が自殺、また子会社の男性社員が2017年に過労自殺し、2019年10月に労災認定されてことも明らかになっている。 2017年には別の新入社員の男性 当時25歳 が職場の上司や先輩からやを受けたとして両親が約1憶1800万円の損害賠償を同社に求める訴訟をに起こしている。 に勤めていた40代の男性をは2017年8月に労災認定していた。 業務中に上司から暴行を受け頚髄不全損傷となり、うつ病も発症。 社内のパワハラ相談部署に掛け合ったが調査されず、配置転換の希望も通らなかったため退社している。 元社員の男性は安全配置義務違反があったとして、楽天に損害賠償を求める調停を近くに申し立てる方針。 2人は中日新聞取材で「整備士にパワハラを受けていたことが一因」などと話しており、県は実際にパワハラに当たる行為があったかの確認を含め、事実関係を調べる方針。 県が今回の処分でパワハラ被害を認定した20代」の整備士は、2015年4月採用。 問題の整備士について「指導が厳しい」と訴えた。 職場の管理職が整備士に指導したが、パワハラはやまなかった。 県人事課が事態を把握したのは2018年12月になってからだった。 再開のめどは立っていない。 浜松市西区の私立認可保育園「メロディー保育園」の保育士ら18人が園長らのパワハラなどを理由に退職届を提出。 同園側は2019年12月14日、園長の女性や副園長 園長の夫 が近日中に退任するとともに、経営陣を刷新すると発表した。 しかし2020年1月以降規定の保育士を確保するめどはたっておらず、園が存続できるか不透明。 同園を引き継いだのは「ヒーローズホールディングス」 同市中区。 同社は2019年12月14日、園を運営する「エンジェルガーデン」 同市西区 の株式を100%買い取って子会社化したと発表した。 2019年発覚したがの不正販売は、の規定で全国一律サービスを続ける義務あり、採算に関わらず多くの郵便局を維持する必要があり、その赤字を保険販売で穴埋めせざるを得ない結果、現場職員は厳しいノルマを課せられた上、競争力アップを見込まない保険商品を売らされていた。 営業成績が悪い職員に対して「おまえは寄生虫だ」と言うといったパワハラが行われるなど日本郵政グループの特別調査委員会は企業風土を問題視した。 「成績が悪いと営業責任者が全員の前で『郵便局の目標達成の足を引っ張っているから謝れ』と言っていた」「パワハラ指導で退職者が出てもお構いなしだった」日本郵政グループの特別調査委員会が従業員からの聞き取りなどを基にまとめた報告書は、ノルマ最優先の営業実態を改めて浮かび上がらせた。 営業目標 ノルマ 未達成の職員らに対する上司のパワハラが横行していた。 成績が良くないと、部長が「何をやっていたのか。 土日休んで平気だったのか」と詰問するケースもあった。 「社内でさせるなどパワハラ的なものがたくさんあった」。 2019年12月27日とが。 保険の新規販売業務を2020年1月1日から3ヵ月間停止。 の社長、かんぽ生命保険の社長、の社長の2020年1月5日に総退陣。 日本郵政社長に元総務相、かんぽ生命社長に千田哲也副社長、日本郵便社長に衣川和秀専務執行役が2020年1月6日に就任。 2020年1月~6月の間、日本郵政、かんぽ生命、日本郵便の役員の月額報酬を5~40%減額。 政府は保有する日本郵政株式の2019年度中の売却を見送る方針。 保険の不正販売で株価が低迷し、想定する金額で売却できる見通しが立たない。 金融庁は不祥事が大きくなった要因に過剰な成果主義 があったと見る。 「具体的な実現可能性や合理性を欠いた営業目標を設定した」と批判。 2019年9月、新人女性社員の自殺を機には違法残業の再発防止の労働環境改革基本計画を進めていたが、2018年に社員に違法残業があったとして三田が是正勧告をした。 先輩職員から「いつまでこの職場にいるんだ」「辞めろ」といった叱責を配属直後から2年近くにわたって受けた。 2015年4月、過去のミスなどについて問われた面談で、同じ先輩職員らから「やる気はあるのか」と繰り返し詰問され、男性は面談の3日後に自殺した。 面談は「行き過ぎた糾問的なもので、男性はさらなる心理的負荷を受けて自殺に至った」。 2020年4月30日名古屋市交通局は、当時同じ職場の先輩だった同局の男性職員 41 を3カ月のとし、当時の上司だった3人のうち退職した1人を相当、現職の2人を戒告処分とした。 2020年3月18日、森友学園の国有地売却問題を担当していた職員の赤木俊夫氏 当時54歳 が、元長官 62歳 の指示で決裁文書のを強要され自殺に追い込まれたとして、赤木氏の妻が佐川氏と国に約1億1千万円の損害賠償を求めてに提訴した。 妻は「元はすべて佐川氏の指示。 パワハラで有名な佐川氏の指示には誰も背けない」「最後は下部が しっぽを切られる。 」とする赤木氏の手記や遺書を公表。 代理人を通じて「死を決意した本当のことを知りたい」と訴えた。 は2017年2月に国有地が8億円余り値引きされていたことが発覚。 名誉校長には首相夫人が一時就任していた。 の研究開発部門で勤務していた30歳代の男性は、春の人事異動でになったが、上司に当たる50歳代の男性から業務内容について叱責されるようになり、その後、体調を崩して同年から休職し、翌に自殺。 弁護士はこの件を調査し、この役員の叱責はパワハラであり自殺の原因になったと認定。 同社はこの役員を同年末で退任扱いとした。 東部の(校名は非公表)の39歳の男性教諭が、に開かれたで、後輩教諭の指導方法などに関する個人的な失敗をランキング形式にしたクイズを出題。 校長らも出席していたが、出題を止めなかった。 この忘年会には・らや他の教諭らも多数出席しており、クイズで示された後輩教諭が休職する事態となった。 はに、クイズの出題が精神的苦痛を与えるパワハラであるとして、クイズを出題した教諭を減給処分にしたほか、同席していた中学校の校長も戒告とした。 2020年4月6日、は、複数の部下に対し、日常的にパワハラをしたとして、誘導武器教育訓練隊の40代幹部自衛官を4月6日付で20日のにした。 同総監部は「個人が特定される恐れがある」としてではあるとしたが具体的な階級や性別、パワハラ内容は明らかにしていない。 内部通報があり発覚した。 、の職員が、税金の徴収ミスを内部告発したが、町はこの職員について、その後2年間で3度に亘り配置転換を行い、さらに、現在、1人用個室内で町史編纂を担当する部署に異動させたことが、同町議会の指摘で明らかになった。 議会からはパワハラとの指摘も出ている。 町は正当な異動であると主張しているが、各地から批判が殺到しているほか、町役場に対しが送信されるなどの事件も発生している。 、はの名和豊春学長を解任したと発表。 10月、教職員から名和氏のパワハラ行為などに関する情報が寄せられ、同年11月、学長選考会が調査委員会を設置。 7月、文科省に解任の申出書を提出。 北海道大は2020年7月1日名和学長の解任を受けて記者会見を開き、人事権発動を示唆する威圧的言動や、学外で学長と名乗って過度のサービスを要求するなど、名和氏の不適切な行為が確認されたと発表。 通院や服薬が必要になる職員もいたという。 教職員ら計十数人が罵声を浴びせられたり、無理な仕事を押し付けられたりするなどした。 名和氏はパワハラ行為を否定し、今後取り消し訴訟を検討する見通し。 パワハラ防止法の施行 [ ] 職場での上司や教員などによる地位を利用したパワハラ被害(イジメ等)を防止するため、企業にパワハラ対策を義務付ける法律がに施行された。 大企業はから、中小企業はから義務化されることになった。 企業に相談などを行うことを義務付け、相談などを受けても適切な対策を行わないなど悪質だった場合、企業名を公表することが可能となった。 また、心理的苦痛による精神障害となった者の労災認定基準も新たに「長時間にわたる執拗な叱責」として改定された。 脚注 [ ] []• 日本経済新聞. 2018年6月8日. 2019年1月12日閲覧。 40-43. 9-14. 取引先や顧客の自宅なども含む「をする場所」における、実質的な力関係(職責、肩書き、人間関係)を背景にした、業務上のや必要性がない言動によって、相手の人格やを傷つける行為、仕事を続けるうえでの支障を生じさせる行為のことで、制度上の地位だけではなく、同僚であっても、力関係が存在する場合はパワーハラスメントに該当する。 夕刊フジ2012年(平成24年)2月24日の記事「パワハラか否かの線引きはドコ?」によれば、パワハラか否かの線引きはその行為の「」にあり、職務上必要な教育や指導を目的とした言動ではなく、を傷つけること、を目的とした言動が「ハラスメント」にあたる。 その行為はの侵害とされる。 2012年(平成24年)1月31日閲覧。 日本経済新聞 電子版 日本経済新聞社. 2012年1月30日. 2012年2月12日閲覧。 リンク切れ• 2012年8月25日閲覧。 2018年6月9日中日新聞朝刊3面• 2019年11月21日中日新聞朝刊1面• 2019年11月21日中日新聞朝刊5 面• 2019年12月12日中日新聞朝刊27面• 2019年12月19日中日新聞朝刊27面• Report. 法務省. 2019年1月15日閲覧。. , pp. 20-23. 2019年10月29日中日新聞朝刊1面• 2019年12月2日中日新聞朝刊1面• 2019年12月4日中日新聞朝刊25面• 2019年12月3日中日新聞朝刊26面• 2019年12月24日中日新聞朝刊2面• 2020年5月30日中日新聞朝刊25面• 佐藤律子 2018年12月16日. DIAMOND Online. 2019年1月15日閲覧。 「東芝府中工場事件」 東京地判平成2年2月1日、昭和57年(ワ)64 労働判例558号58頁• 「クレジット債権管理組合退職金等請求事件」 福岡地判平成3年2月13日 福岡地裁昭和62年(ワ)3334• 「松蔭学園事件」 東京高判平成5年11月12日 判時1484-135• 「ダイエー事件」 横浜地判平成2年5月29日 労働判例451号35頁• 「誠昇会北本共済病院事件」さいたま地判平成16年9月24日 2003年(平成15年)(ワ)581• 107-108 遠見書房• 2019年11月16日中日新聞朝刊1面• 2019年11月16日中日新聞朝刊6面• 『「承認欲求」の呪縛』新潮社、2019年。 日本経済新聞 2014年(平成26年)3月2日• 2019年5月9日閲覧。 『読売新聞』2005年(平成17年)10月28日 [ ]• 毎日jp 毎日新聞社. 2009年7月2日. [ ]• 共同通信. 2009年11月24日. 毎日新聞 2010年(平成22年)6月5日• YOMIURI ONLINE 読売新聞社. 2011年12月26日. の2011年12月26日時点におけるアーカイブ。 『朝日新聞』静岡版2012年(平成24年)4月25日 [ ]、『読売新聞』静岡版2012年(平成24年)4月26日 [ ]• 毎日jp 毎日新聞社. 2012年7月5日. [ ]• 毎日新聞 2014年(平成26年)11月5日• 読売新聞 2014年(平成26年)3月6日• 毎日新聞 2014年(平成26年)4月22日• 毎日新聞 2014年(平成26年)6月27日• 毎日新聞 2014年(平成26年)11月21日• 朝日新聞 2015年(平成27年)3月11日• 朝日新聞 2015年(平成27年)3月14日• 毎日新聞 2015年(平成27年)7月30日• 毎日新聞 2017年9月29日• 毎日新聞 2018年3月16日• 毎日新聞 2018年9月7日• YOMIURI ONLINE 2018年12月28日• 毎日新聞 2018年12月26日• 毎日新聞 2018年12月27日• NHKニュース 2019年4月23日• 毎日新聞 2019年4月26日• 読売新聞 2019年7月26日• 読売新聞 2019年9月18日• 毎日新聞 2019年10月24日• NHKニュース 2019年11月19日• 2019年12月19日中日新聞朝刊27面• 毎日新聞 2019年11月22日• NHKニュース 2019年12月7日• 2019年12月19日中日新聞朝刊27面• 2019年12月8日中日新聞朝刊31面• 2019年12月6日中日新聞朝刊31面• 2019年12月10日中日新聞朝刊33面• 2019年12月15日中日新聞朝刊27面• 2019年12月19日中日新聞朝刊7面• 2019年12月19日中日新聞朝刊1面• 2019年12月19日中日新聞朝刊2面• 2019年12月28日中日新聞朝刊1面• 2019年12月28日中日新聞朝刊6面• 2019年12月28日中日新聞朝刊3面• 2019年12月25日中日新聞朝刊23面• 2020年2月18日中日新聞朝刊30面」• 2020年5月1日中日新聞朝刊12面• 2020年3月19日中日新聞朝刊1面• NHKニュース 2020年3月20日• 毎日新聞 2020年4月21日• 2020年4月7日中日新聞朝刊25面• NHKニュース 2020年6月12日• 2020年7月2日中日新聞朝刊25面• 2020年6月3日閲覧。 参考文献 [ ]• 厚生労働省 2018-9 pdf. Report. 厚生労働省. 2019年1月15日閲覧。. 『パワーハラスメント なぜ起こる? どう防ぐ? 』《岩波ブックレット No. 769》2009年、。 関連項目 [ ]• 外部リンク [ ]•

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ハラスメント

なお、客観的にみて、業務上必要かつ相当な範囲で行われる適正な業務指示や指導については、職場におけるパワーハラスメントには該当しません。 「職場」とは 事業主が雇用する労働者が業務を遂行する場所を指し、労働者が通常就業している場所以外の場所であっても、労働者が業務を遂行する場所であれば「職場」に含まれます。 勤務時間外の「懇親の場」、社員寮や通勤中などであっても、実質上職務の延長と考えられるものは「職場」に該当しますが、その判断に当たっては、職務との関連性、参加者、参加や対応が強制的か任意かといったことを考慮して個別に行う必要があります。 「職場」の例:出張先、業務で使用する車中、取引先との打ち合わせの場所(接待の席も含む)等 「労働者」とは 正規雇用労働者のみならず、パートタイム労働者、契約社員などいわゆる非正規雇用労働者を含む、事業主が雇用する全ての労働者をいいます。 また、派遣労働者については、派遣元事業主のみならず、労働者派遣の役務の提供を受ける者(派遣先事業主)も、自ら雇用する労働者と同様に、措置を講ずる必要がある。 )に対して抵抗や拒絶することができない蓋然性が高い関係を背景として行われるものを指します。 その際には、個別の事案における労働者の行動が問題となる場合は、その内容・程度とそれに対する指導の態様等の相対的な関係性が重要な要素となることについても留意が必要です。 なお、労働者に問題行動があった場合であっても、人格を否定するような言動など業務上必要かつ相当な範囲を超えた言動がなされれば、当然、職場におけるパワーハラスメントに当たり得ます。 この判断に当たっては、「平均的な労働者の感じ方」、すなわち、「同様の状況で当該言動を受けた場合に、社会一般の労働者が、就業する上で看過できない程度の支障が生じたと感じるような言動であるかどうか」を基準とすることが適当です。 なお、言動の頻度や継続性は考慮されますが、強い身体的又は精神的苦痛を与える態様の言動の場合には、1回でも就業環境を害する場合があり得ます。 セクシュアルハラスメントの定義 職場のセクシュアルハラスメントとは 「職場」において行われる 「労働者」の意に反する 「性的な言動」により、労働者が労働条件について不利益を受けたり、就業環境が害されることをいいます。 「職場」とは 労働者が通常働いているところはもちろんのこと、出張先や実質的に職務の延長と考えられるような宴会なども職場に該当します。 「労働者」とは 正社員だけではなく、契約社員、パートタイム労働者など、契約期間や労働時間にかかわらず、事業主が雇用するすべての労働者です。 また、派遣労働者については、派遣労働者のみならず、派遣先労働者のみならず、派遣先事業主も、自ら雇用する労働者と同様に取り扱う必要があります。 「性的な言動」とは 性的な内容の発言や性的な行動のことをいいます。 男性も女性も、行為者にも被害者にもなり得ます。 また、異性に対するものだけでなく、同性に対する性的な言動もセクシュアルハラスメントになります。 日頃から自らの言動に注意するとともに、上司・管理職の立場の方は、部下の言動にも気を配り、セクシュアルハラスメントの背景となり得る言動についても配慮することが大切です。 これらは、マタニティハラスメント(マタハラ)、パタニティハラスメント(パタハラ)、ケアハラスメント(ケアハラ)と言われることもあります。 「職場」とは 労働者が通常働いているところはもちろんのこと、出張先や実質的に職務の延長と考えられるような宴会なども職場に該当します。 「労働者」とは 正社員だけではなく、契約社員、パートタイム労働者など、契約期間や労働時間にかかわらず、事業主が雇用するすべての労働者です。 また、派遣労働者については、派遣労働者のみならず、派遣先労働者のみならず、派遣先事業主も、自ら雇用する労働者と同様に取り扱う必要があります。 妊娠・出産したこと、育児や介護のための制度を利用したこと等を理由として、事業主が行う解雇、減給、降格、不利益な配置転換、契約を更新しない(契約社員の場合)といった行為は「ハラスメント」ではなく「不利益取扱い」となります。 例えば、妊娠したことを伝えたら契約が更新されなかった、育児休業を取得したら降格させられた、等が不利益取扱いに該当し、男女雇用機会均等法、育児・介護休業法違反となります。 妊娠・出産・育児休業等ハラスメントに該当しない例もあります 「業務上必要な言動」はハラスメントに該当しません。 ただし、労働者の意を汲まない一方的な通告はハラスメントとなる可能性があります。

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